MEカコモン臨床工学技士国家試験 過去問・解説

第32回 臨床工学技士国家試験 午後 第86問

生体物性第32回午後

第32回 臨床工学技士国家試験 午後 第86問(生体物性)の正答は 4 です。体温(約37℃)の物体からの放射エネルギーのピーク波長は約9〜10 μmで赤外領域にある(c)。

問題
生体の熱特性について正しいのはどれか。 a.脂肪組織は筋組織に比べて比熱が大きい。 b.運動時に熱の産生が最も多い臓器は肝臓である。 c.体表からの放射エネルギーのピーク波長は赤外領域にある。 d.皮膚における末梢血管の拡張は体表からの熱の放散を促進させる。 e.生体内部での熱の移動に最も寄与しているのは組織の熱伝導である。
  1. 1. a、b
  2. 2. a、e
  3. 3. b、c
  4. 4. c、d
  5. 5. d、e

正答:4番

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解説
■ 正答:4番 — c、d

体温(約37℃)の物体からの放射エネルギーのピーク波長は約9〜10 μmで赤外領域にある(c)。皮膚の末梢血管が拡張すると体表への血流が増え熱放散が促進される(d)。この組合せは4番。


【各選択肢の解説】

a. 脂肪組織は筋組織に比べて比熱が大きい。
❌ 誤り。比熱は水分の多い筋組織の方が大きい。脂肪は水分が少なく比熱は小さい。
b. 運動時に熱の産生が最も多い臓器は肝臓である。
❌ 誤り。運動時は骨格筋が最大の熱産生源。安静時は肝臓・脳などが主。
c. 体表からの放射エネルギーのピーク波長は赤外領域にある。
✅ 正しい。ウィーンの変位則より約37℃の黒体放射ピークは約9〜10 μm(遠赤外)。
d. 皮膚における末梢血管の拡張は体表からの熱の放散を促進させる。
✅ 正しい。血管拡張→皮膚血流増→放射・対流による放熱が増える。
e. 生体内部での熱の移動に最も寄与しているのは組織の熱伝導である。
❌ 誤り。体内の熱移動は血流による対流(熱運搬)が最も寄与する。

よって正しいのはc・d → 正答は4番。


【試験対策ポイント】

生体の熱特性

  • 体内の熱運搬の主役は血流(対流)(熱伝導ではない)
  • 放熱経路:放射・伝導・対流・蒸発(発汗)
  • 体温放射のピーク波長≒10 μm(赤外)→ サーモグラフィの原理
  • 比熱は水分量に依存(筋>脂肪)
  • 安静時の熱産生:肝・脳/運動時:骨格筋
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