第35回 臨床工学技士国家試験 午前 第65問
第35回 臨床工学技士国家試験 午前 第65問(呼吸療法装置)の正答は 5 です。高気圧酸素治療は、大気圧より高い圧力下で酸素を吸入させ、血漿に溶ける酸素(溶解型酸素)を増やして組織の酸素化を高める治療である(ヘンリーの法則)。
- 1. a、b、c
- 2. a、b、e
- 3. a、d、e
- 4. b、c、d
- 5. c、d、e ✓
正答:5番
初回正答率 95.5%参考値
22人の初回解答から算出(2026年10月21日時点)。母数が少ないため参考値です
同じ利用者の2回目以降の解答は除外しています(再挑戦を含めると正答率は実力より高く出るため)。国家試験の公式発表値ではなく、MEカコモンで実際に解かれた記録にもとづく数値です。
高気圧酸素治療は、大気圧より高い圧力下で酸素を吸入させ、血漿に溶ける酸素(溶解型酸素)を増やして組織の酸素化を高める治療である(ヘンリーの法則)。効果は組織酸素化・創傷治癒促進・殺菌能の向上で、腸内ガスの膨張は効果ではない。
【各選択肢の解説】
a.腸内ガスの膨張
❌ 誤り。加圧中はボイルの法則により閉鎖腔のガスは圧縮されて縮む。正しくは、ガスの膨張は減圧時に起こる現象で、治療効果ではなく注意すべき有害事象(気胸の悪化など)である。
b.血糖値コントロールの改善
❌ 誤り。高気圧酸素治療は血糖を下げる治療ではない。正しくは、糖尿病では足の難治性潰瘍などの創傷治癒を目的に用いられ、血糖管理は薬物・食事で行う。
c.創傷治癒の促進
✅ 正しい。組織の酸素分圧が上がることで線維芽細胞の働きや血管新生が促され、難治性潰瘍の治癒が進む。
d.末梢組織の酸素化
✅ 正しい。溶解型酸素が増えるため、ヘモグロビンが届きにくい虚血部位の末梢組織にも酸素が拡散する。
e.感染に対する好中球活性の上昇
✅ 正しい。好中球の殺菌は酸素を使って活性酸素を作る反応なので、酸素分圧の上昇で殺菌能が高まる。
❌ 誤り。a・bが効果ではない。正しくはc・d・e。
❌ 誤り。a・bが効果ではない。正しくはc・d・e。
❌ 誤り。aが効果ではない。正しくはc・d・e。
❌ 誤り。bが効果ではない。正しくはc・d・e。
✅ 正しい(=正答)。3つとも溶解型酸素の増加によって得られる効果である。
【試験対策ポイント】
| 法則 | 高気圧酸素治療での意味 |
|---|---|
| ヘンリーの法則 | 圧力に比例して血漿に溶ける酸素が増える |
| ボイルの法則 | 加圧で閉鎖腔のガスが縮み、減圧で膨らむ |
減圧時の気胸の増悪・中耳の圧外傷に注意する。
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