MEカコモン臨床工学技士国家試験 過去問・解説

第36回 臨床工学技士国家試験 午前 第73問

体外循環・補助循環第36回午前

第36回 臨床工学技士国家試験 午前 第73問(体外循環・補助循環)の正答は 5 です。血液は温めると気体の溶解度が下がる。

問題
人工心肺を用いた体外循環について正しいのはどれか。
  1. 1. ヘパリンは送血管および脱血管の挿入が完了した後に投与する。
  2. 2. ACT(活性化凝固時間)は150~250 秒に維持する。
  3. 3. 目標とする至適灌流量が得られた状態を完全体外循環という。
  4. 4. 血液希釈限界はヘモグロビン10 g/dL である。
  5. 5. 復温灌流中には送脱血温の温度較差を10℃以内とする。 ✓

正答:5番

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この問題の正答率(MEカコモン利用者の実データ)

初回正答率 76.2%参考値

21人の初回解答から算出(2026年10月21日時点)。母数が少ないため参考値です

同じ利用者の2回目以降の解答は除外しています(再挑戦を含めると正答率は実力より高く出るため)。国家試験の公式発表値ではなく、MEカコモンで実際に解かれた記録にもとづく数値です。

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解説
■ 正答:5番 — 復温灌流中には送脱血温の温度較差を10℃以内とする。

血液は温めると気体の溶解度が下がる。送血温と脱血温の差を大きくして急に温めると、溶けていたガスが気泡になって出てくるため、復温時は差を10℃以内に抑える。


【各選択肢の解説】

1. ヘパリンは送血管および脱血管の挿入が完了した後に投与する。
❌ 誤り。正しくは、ヘパリンは送血管・脱血管を挿入する前に投与し、ACTが十分に延びたのを確かめてから挿入・体外循環を始める。抗凝固なしで血管に管を入れると回路や管の中で血液が固まる。
2. ACT(活性化凝固時間)は150~250 秒に維持する。
❌ 誤り。正しくは、人工心肺中はACTを400秒以上に保つ。150〜250秒は人工心肺を使わないときの抗凝固の目安に近い値で、人工心肺の回路内の凝固を防ぐには足りない。
3. 目標とする至適灌流量が得られた状態を完全体外循環という。
❌ 誤り。正しくは、完全体外循環とは静脈血をすべて人工心肺に脱血し、心臓・肺を通る血流がない状態をいう。目標の灌流量に達することとは別の概念である。
4. 血液希釈限界はヘモグロビン10 g/dL である。
❌ 誤り。正しくは、希釈の限界はヘマトクリット20%前後(ヘモグロビン約7 g/dL)とされ、10 g/dLよりかなり低い。
5. 復温灌流中には送脱血温の温度較差を10℃以内とする。
✅ 正しい。急激な加温による気泡の発生と、組織の温度のむらを防ぐため、送血温と脱血温の差を10℃以内に保ちながら温める。

【試験対策ポイント】

項目目安
ヘパリン送脱血管の挿入前に投与
ACT400秒以上
希釈限界Ht 20%前後(Hb 約7 g/dL)
冷却・復温時の送脱血温の差10℃以内

離脱後はプロタミンでヘパリンを中和する。

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