MEカコモン臨床工学技士国家試験 過去問・解説

第36回 臨床工学技士国家試験 午前 第74問

体外循環・補助循環第36回午前

第36回 臨床工学技士国家試験 午前 第74問(体外循環・補助循環)の正答は 4 です。心筋保護の基本は、高カリウムで心臓を止め、冷やして代謝を下げ、大動脈を遮断している間の虚血に耐えさせることである。

問題
開心術における心筋保護について正しいのはどれか。
  1. 1. 心筋保護液において血液添加は不可欠である。
  2. 2. 逆行性心筋保護液注入圧は30 mmHg 以上とする。
  3. 3. 心臓の常温虚血時間の安全限界は5 分未満である。
  4. 4. 低温によって心筋酸素消費量は低下する。 ✓
  5. 5. 高度大動脈弁閉鎖不全症例では大動脈基部から心筋保護液を注入する。

正答:4番

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この問題の正答率(MEカコモン利用者の実データ)

初回正答率 80%参考値

20人の初回解答から算出(2026年10月21日時点)。母数が少ないため参考値です

同じ利用者の2回目以降の解答は除外しています(再挑戦を含めると正答率は実力より高く出るため)。国家試験の公式発表値ではなく、MEカコモンで実際に解かれた記録にもとづく数値です。

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解説
■ 正答:4番 — 低温によって心筋酸素消費量は低下する。

心筋保護の基本は、高カリウムで心臓を止め、冷やして代謝を下げ、大動脈を遮断している間の虚血に耐えさせることである。温度が下がると心筋の酸素消費量は減る。


【各選択肢の解説】

1. 心筋保護液において血液添加は不可欠である。
❌ 誤り。正しくは、血液を混ぜない晶質液(クリスタロイド)の心筋保護液もあり、血液を加える血液心筋保護液はその一方式にすぎない。
2. 逆行性心筋保護液注入圧は30 mmHg 以上とする。
❌ 誤り。正しくは、逆行性注入(冠静脈洞から入れる)は冠静脈洞の圧に上限を設けて注入し、40 mmHg程度を超えないようにする。冠静脈は壁が薄く、圧が高いと損傷や浮腫を起こす。
3. 心臓の常温虚血時間の安全限界は5 分未満である。
❌ 誤り。正しくは、常温でも虚血の許容時間は5分未満ほど短くはなく、十数分程度とされる(文献により幅がある)。それより長い大動脈遮断に耐えるために冷却と心停止液を使う。
4. 低温によって心筋酸素消費量は低下する。
✅ 正しい。温度が下がると心筋の代謝が落ち、酸素消費量が減る。これで血流が止まっている間の虚血による傷害を小さくする。
5. 高度大動脈弁閉鎖不全症例では大動脈基部から心筋保護液を注入する。
❌ 誤り。正しくは、高度の大動脈弁閉鎖不全では大動脈基部から入れると液が左室へ逆流して冠動脈に届かないため、大動脈を切開して冠動脈口から直接入れるか、逆行性に注入する。

【試験対策ポイント】

注入法入れる場所注意
順行性大動脈基部・冠動脈口大動脈弁閉鎖不全では基部注入が効かない
逆行性冠静脈洞注入圧に上限(約40 mmHg)

心筋保護=高カリウムで心停止+低温で代謝抑制。

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