MEカコモン臨床工学技士国家試験 過去問・解説

第36回 臨床工学技士国家試験 午前 第82問

医用機械工学第36回午前

第36回 臨床工学技士国家試験 午前 第82問(医用機械工学)の正答は 5 です。

問題
循環器系の流体現象について誤っているのはどれか。
  1. 1. 血管に石灰化が起こると脈波伝搬速度が増加する。
  2. 2. 連銭(ルーロー)の形成により血液粘度が増加する。
  3. 3. 動脈血圧のピーク値は体の部位によって異なる。
  4. 4. 血管内径が小さくなると血管抵抗が上昇する。
  5. 5. 大動脈の動圧は静圧より大きい。

正答:5番

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解説
■ 正答:5番 — 大動脈の動圧は静圧より大きい。

誤りを問う問題。動圧は½ρv²で、大動脈でも血流速から求まる動圧は数百Pa程度にすぎず、静圧(血圧≒13 kPa)よりはるかに小さい。したがって「動圧が静圧より大きい」とする5番が誤り=正答。


【各選択肢の解説】

1. 血管に石灰化が起こると脈波伝搬速度が増加する。
✅ 正しい。血管が硬くなる(弾性低下)と脈波伝搬速度(PWV)は増加する。
2. 連銭(ルーロー)の形成により血液粘度が増加する。
✅ 正しい。赤血球の連銭形成で見かけの粘度が上がる。
3. 動脈血圧のピーク値は体の部位によって異なる。
✅ 正しい。末梢ほど収縮期圧が高くなる(peaking現象・脈圧増大)。
4. 血管内径が小さくなると血管抵抗が上昇する。
✅ 正しい。ハーゲン・ポアズイユより抵抗は半径の4乗に反比例する。
5. 大動脈の動圧は静圧より大きい。
❌ 誤り(これが正答)。動圧½ρv²は静圧(血圧)よりはるかに小さい。

【試験対策ポイント】

流体の圧力。全圧=静圧+動圧(½ρv²)+位置圧(ベルヌーイ)。血管抵抗 R∝1/r⁴(ハーゲン・ポアズイユ)。動脈硬化→PWV上昇。末梢での収縮期圧上昇(peaking)。血流の動圧は血圧(静圧)に比べ小さい。

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