第36回 臨床工学技士国家試験 午後 第55問
第36回 臨床工学技士国家試験 午後 第55問(情報処理工学)の正答は 4 です。AD変換の3要素(標本化・量子化・変換方式)を確かめる問題。
- 1. a、b、c
- 2. a、b、e
- 3. a、d、e
- 4. b、c、d ✓
- 5. c、d、e
正答:4番
初回正答率 53.8%参考値
13人の初回解答から算出(2026年10月21日時点)。母数が少ないため参考値です
同じ利用者の2回目以降の解答は除外しています(再挑戦を含めると正答率は実力より高く出るため)。国家試験の公式発表値ではなく、MEカコモンで実際に解かれた記録にもとづく数値です。
AD変換の3要素(標本化・量子化・変換方式)を確かめる問題。量子化ビット数を増やすと1ステップ(LSB)が細かくなって量子化誤差が減る(b)、標本化定理から10 kHzの信号には20 kHzを超える標本化周波数が要る(c)、多チャンネルを同時刻でそろえるにはサンプルホールドで値を保持する(d)。
【各選択肢の解説】
a.フラッシュ型AD 変換器は高速変換に不向きである。
❌ 誤り。フラッシュ(並列比較)型は全ての比較器で一度に比べるので最も速い。正しくはフラッシュ型は高速変換向きで、比較器が多く回路規模・消費電力が大きいのが欠点。
b.量子化ビット数を増やすと量子化誤差が小さくなる。
✅ 正しい。nビットなら入力範囲を2ⁿ段に分けるので、ビット数が増えるほど1段の幅(LSB)が小さくなり、誤差(最大で±1/2 LSB)も小さくなる。
c.10 kHz の信号を20 kHz より低い周波数で標本化すると、元の信号を復元できない。
✅ 正しい。標本化定理では信号の最高周波数の2倍を超える周波数で標本化する必要がある。下回ると折り返し(エイリアシング)が起きて復元できない。
d.多チャンネル同時AD 変換には、標本化保持(サンプルホールド)回路を用いる。
✅ 正しい。各チャンネルの値を同じ時刻に保持してから順に変換するので、チャンネル間の時間ずれが生じない。
e.LSB に対応した電圧が大きいほど量子化誤差が小さい。
❌ 誤り。LSBの電圧が大きい=1段が粗い。正しくはLSBの電圧が大きいほど量子化誤差は大きい。
❌ 誤り。aが誤り。正しくはb・c・dの組合せ。
❌ 誤り。a・eが誤り。正しくはb・c・dの組合せ。
❌ 誤り。a・eが誤り。正しくはb・c・dの組合せ。
✅ 正しい(=正答)。b・c・dとも正しい記述である。
❌ 誤り。eが誤り。正しくはb・c・dの組合せ。
【試験対策ポイント】
- 標本化定理:標本化周波数>2×信号の最高周波数(その半分がナイキスト周波数)
- 量子化誤差:ビット数↑・LSB電圧↓で小さくなる
- 変換方式の速さ:フラッシュ型(最速)>逐次比較型>二重積分型(遅いが高精度・雑音に強い)
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