MEカコモン臨床工学技士国家試験 過去問・解説

第37回 臨床工学技士国家試験 午前 第73問

体外循環・補助循環第37回午前

第37回 臨床工学技士国家試験 午前 第73問(体外循環・補助循環)の正答は 4 です。人工肺では、酸素化(PaO2)は吹送ガスの酸素濃度、CO2の除去(PaCO2)は吹送ガスの流量、全身への酸素供給(混合静脈血酸素飽和度)は送血灌流量で調整する。

問題
人工心肺を用いた体外循環中のモニタリングとその対応について正しいのはどれか。 a.ACT が1000 秒を超えたのでプロタミンを投与した。 b.PaO₂ が目標値より高かったので人工肺吹送ガスの流量を下げた。 c.SV̄O₂ が目標値より低かったので送血灌流量を上げた。 d.PaCO₂ が目標値より高かったので人工肺吹送ガスの流量を上げた。 e.心停止中の動脈圧が100 mmHg であったので血管収縮薬を投与した。
  1. 1. a、b
  2. 2. a、e
  3. 3. b、c
  4. 4. c、d ✓
  5. 5. d、e

正答:4番

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この問題の正答率(MEカコモン利用者の実データ)

初回正答率 50%参考値

22人の初回解答から算出(2026年10月21日時点)。母数が少ないため参考値です

同じ利用者の2回目以降の解答は除外しています(再挑戦を含めると正答率は実力より高く出るため)。国家試験の公式発表値ではなく、MEカコモンで実際に解かれた記録にもとづく数値です。

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解説
■ 正答:4番(c・d)

人工肺では、酸素化(PaO2)は吹送ガスの酸素濃度、CO2の除去(PaCO2)は吹送ガスの流量、全身への酸素供給(混合静脈血酸素飽和度)は送血灌流量で調整する。この役割分担を取り違えた肢を見分ける問題である。


【各選択肢の解説】

a.ACT が1000 秒を超えたのでプロタミンを投与した。
❌ 誤り。正しくは体外循環中はヘパリンによる抗凝固を保たなければならず、ヘパリンを中和するプロタミンは投与しない(回路内で血液が凝固する危険がある)。プロタミンは人工心肺から離脱した後に投与する。

b.PaO₂ が目標値より高かったので人工肺吹送ガスの流量を下げた。
❌ 誤り。正しくはPaO2は吹送ガスの酸素濃度を下げて調整する。吹送ガスの流量を下げるとCO2の除去が減り、PaCO2が上がってしまう。

c.SV̄O₂ が目標値より低かったので送血灌流量を上げた。
✅ 正しい。混合静脈血酸素飽和度の低下は、組織の酸素消費に対して供給が足りないことを示す。灌流量を上げると酸素供給量が増え、改善する。

d.PaCO₂ が目標値より高かったので人工肺吹送ガスの流量を上げた。
✅ 正しい。人工肺でのCO2除去は吹送ガスの流量で決まる(換気に当たる)。流量を上げるとCO2がよく洗い出され、PaCO2が下がる。

e.心停止中の動脈圧が100 mmHg であったので血管収縮薬を投与した。
❌ 誤り。正しくは心停止中(大動脈遮断中)の動脈圧100 mmHgは体外循環中の灌流圧として高すぎるので、血管収縮薬ではなく血管拡張薬などで下げる。

1. a、b
❌ 誤り。a・bとも誤り。正しくはc・dの組合せである。
2. a、e
❌ 誤り。a・eとも誤り。正しくはc・dの組合せである。
3. b、c
❌ 誤り。bは誤り(PaO2は酸素濃度で調整する)。正しくはc・dの組合せである。
4. c、d
✅ 正しい(=正答)。c(灌流量で酸素供給を増やす)・d(吹送ガス流量でCO2を除く)はどちらも正しい対応である。
5. d、e
❌ 誤り。eは誤り(血圧が高いのに収縮薬を使っている)。正しくはc・dの組合せである。

【試験対策ポイント】

下げたい/上げたい値調整するもの
PaO2吹送ガスの酸素濃度
PaCO2吹送ガスの流量
混合静脈血酸素飽和度送血灌流量
灌流圧(動脈圧)血管拡張薬・収縮薬、灌流量

抗凝固はACTを400秒以上に保つのが目安で、プロタミンは離脱後に投与する。

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