MEカコモン臨床工学技士国家試験 過去問・解説

第38回 臨床工学技士国家試験 午前 第66問

呼吸療法装置第38回午前

第38回 臨床工学技士国家試験 午前 第66問(呼吸療法装置)の正答は 3 です。初期設定の I:E 比は1:2(呼気を長く)が基本である。

問題
成人男性(体重 50 kg)に対する人工呼吸器装着の初期設定として適切でないのはどれか。
  1. 1. 換気回数を 12 回/分とした。
  2. 2. 1 回換気量を 500 mL とした。
  3. 3. 吸気時間と呼気時間の比(I:E 比)を 2:1 とした。 ✓
  4. 4. 呼気終末陽圧(PEEP)を 3 cmH₂O とした。
  5. 5. トリガ感度を-1〜-2 cmH₂O とした。

正答:3番

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この問題の正答率(MEカコモン利用者の実データ)

初回正答率 82.4%やさしい

34人の初回解答から算出(2026年10月21日時点)

同じ利用者の2回目以降の解答は除外しています(再挑戦を含めると正答率は実力より高く出るため)。国家試験の公式発表値ではなく、MEカコモンで実際に解かれた記録にもとづく数値です。

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解説
■ 正答:3番 — 吸気時間と呼気時間の比(I:E 比)を 2:1 とした。

初期設定の I:E 比は1:2(呼気を長く)が基本である。2:1 は吸気の方が長い逆比換気で、呼気が吐ききれず肺に空気が残る(auto-PEEP)おそれがあり、初期設定としては適切でない。


【各選択肢の解説】

1. 換気回数を 12 回/分とした。
✅ 正しい(適切)。成人の安静時の呼吸数に近く、初期設定として一般的な値である。
2. 1 回換気量を 500 mL とした。
✅ 正しい(適切)。500 mL ÷ 50 kg = 10 mL/kg で、従来の初期設定の目安(8~10 mL/kg)に入る。肺を守る換気ではさらに少なめ(6~8 mL/kg)に設定することもある。
3. 吸気時間と呼気時間の比(I:E 比)を 2:1 とした。
❌ 誤り(不適切・=正答)。吸気を呼気より長くすると呼気時間が足りず、エアトラッピング・auto-PEEP・静脈還流の低下(血圧低下)を招く。正しくは初期設定は1:2前後で、呼気を吸気より長くとる。
4. 呼気終末陽圧(PEEP)を 3 cmH₂O とした。
✅ 正しい(適切)。気管挿管で失われる声門の働きを補い、肺胞の虚脱を防ぐための低めのPEEPで、初期設定として妥当である。
5. トリガ感度を-1〜-2 cmH₂O とした。
✅ 正しい(適切)。患者の吸気努力でわずかに陰圧になったときに送気を始める設定で、鋭すぎて誤作動(オートトリガ)するほどでも、鈍すぎて吸気を拾えないほどでもない範囲である。

【試験対策ポイント】

項目初期設定の目安
1回換気量8~10 mL/kg(肺保護では6~8 mL/kg)
換気回数10~15 回/分前後
I:E 比1:2
PEEP3~5 cmH₂O
トリガ感度(圧)-1~-2 cmH₂O
  • ひっかけ=I:E 比の前後の入れ替え(1:2 ⇔ 2:1)。2:1 は逆比換気=特殊な換気法
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