OTカコモン作業療法士国家試験 過去問・解説

第50回 作業療法士国家試験 午前 第3問

臨床医学第50回午前

第50回 作業療法士国家試験 午前 第3問(臨床医学)の正答は 2 です。左角回(39野)は読み・書きの統合に関わる重要な部位であり、左側頭葉後下部(視覚性言語野周辺)との損傷により失読失書が生じやすい。

問題
45歳の男性。右利き。脳梗塞を発症し1か月経過した。病変部位はMRIで左角回と左側頭葉後下部であった。運動麻痺は認められない。生じやすい高次脳機能障害はどれか。
  1. 1. 運動保続
  2. 2. 失読失書
  3. 3. 地誌的失見当
  4. 4. 半側空間無視
  5. 5. 道具の強迫的使用

正答:2番

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解説
■ 正答:2番 — 失読失書

左角回(39野)は読み・書きの統合に関わる重要な部位であり、左側頭葉後下部(視覚性言語野周辺)との損傷により失読失書が生じやすい。角回は視覚情報・言語情報・空間情報の統合中枢であり、ここが損傷されると読字と書字の両方が障害される。


【各選択肢の解説】

1. 運動保続
❌ 誤り。運動保続は前頭葉(補足運動野・前頭前野)の損傷で生じる。左角回・側頭葉後下部の損傷とは対応しない。
2. 失読失書
✅ 正しい。左角回・左側頭葉後下部の損傷では、文字の視覚的認識・音韻変換が障害され、読むこと(失読)と書くこと(失書)の両方が困難になる。運動麻痺がないことも本症例の特徴に一致する。
3. 地誌的失見当
❌ 誤り。地誌的失見当(地誌的見当識障害)は主に海馬周辺・傍海馬回・後部帯状回の損傷で生じる。角回とは異なる部位。
4. 半側空間無視
❌ 誤り。半側空間無視は右頭頂葉(右半球)損傷で生じる。本症例は左半球の病変であり、通常は右半側空間無視が生じるが頻度は低い。
5. 道具の強迫的使用
❌ 誤り。道具の強迫的使用は前頭葉(補足運動野・前頭前野)損傷で生じる。角回・側頭葉後下部とは異なる部位。

【試験対策ポイント】

角回(39野)の損傷と関連する症候:

  • 失読失書(最重要)
  • Gerstmann症候群(失算・手指失認・左右失認・失書)は角回損傷の典型
左側頭葉後下部(紡錘状回・舌状回周辺)単独の損傷では純粋失読(失書を伴わない失読)が生じることもあるが、角回との合併損傷では失読失書が典型的。「角回=失読失書・Gerstmann症候群」のセットで覚える。


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ST-Toolbox編集部(リハビリテーション領域の国家資格を持つ現役専門職が運営)が、作業療法士領域の有資格者の知見と標準的な教科書・ガイドラインに基づいて作成・点検しています。解説の下書きにはAIを活用し、人が確認・点検したうえで公開しています。

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