第50回 作業療法士国家試験 午前 第7問
作業療法治療学第50回午前
10歳の男児。痙直型四肢麻痺の脳性麻痺。頭部保持は可能で、手で支持すれば座位が可能。わずかな距離は寝返りで移動する。電動車椅子を練習中である。
この児が机上で道具の操作を練習する際に、上肢を効果的に使用するための姿勢として最も難易度が高いのはどれか。
1. 座位保持装置使用の座位
2. 身体前面を支えた膝立ち位
3. 立位台を使用した立位
4. 床上での長座位
5. 床上での割り座
- 1. 座位保持装置使用の座位
- 2. 身体前面を支えた膝立ち位
- 3. 立位台を使用した立位
- 4. 床上での長座位 ✓
- 5. 床上での割り座
正答:4番
解説
# 第50回 第A007問 解説
■ 正答:4番 — 床上での長座位
図4の床上での長座位は、股関節屈曲・膝伸展位で床に座った状態で机上作業を行う姿勢である。この姿勢では体幹の前後・側方の安定性を自力で維持しながら上肢操作を行う必要があり、体幹に対する固定的支持が一切ない。痙直型四肢麻痺で体幹機能が低下している本症例には最も難易度が高い。
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【各選択肢の解説】
1. 座位保持装置使用の座位
❌ 誤り。図1のように座位保持装置は体幹・骨盤を適切に支持し、上肢の動作に集中できる環境を提供する。難易度は最も低い。
2. 身体前面を支えた膝立ち位
❌ 誤り。図2のように身体前面をセラピストや支持具で支えた膝立ち位は、体幹の前後方向が補助され安定性が確保されている。
3. 立位台を使用した立位
❌ 誤り。図3の立位台使用では体幹・骨盤・下肢が立位台に固定・支持されるため、上肢動作の安定性が確保される。
4. 床上での長座位
✅ 正しい。図4の長座位は股関節90°屈曲位での床座りで、体幹を完全に自力で支持しながら上肢を使う必要がある。痙直型四肢麻痺では体幹の直立保持が最も難しく、上肢動作に体幹を使えず難易度が最高になる。
5. 床上での割り座
❌ 誤り。図5の割り座は臀部が床に接触面積が大きく(大腿・臀部全体が接触)、長座位より支持基底面が広い。体幹の安定が長座位より得やすい。
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【試験対策ポイント】
脳性麻痺児の姿勢安定性の難易度(易→難):**座位保持装置付き座位<立位台立位<支持膝立ち<割り座<長座位**。支持なしで座面が床面の長座位は体幹筋に最大の要求をする姿勢。「支持が少ない&重心が高い=難易度が高い」が原則。
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