OTカコモン — 作業療法士国家試験 過去問・解説

第50回 作業療法士国家試験 午前 第16問

作業療法治療学第50回午前
55歳の男性。うつ病。3か月前に昇格し研修部門の責任者となった。最近になり睡眠障害と気分の落ち込みとが出現した。職場では研修予定が立てられない、報告書の提出が遅れるなど仕事がこなせなくなった。心配した上司に勧められて精神科を受診し、休職することになった。この時点の作業療法で適切なのはどれか。2つ選べ。 1. 楽しい体験を勧める。 2. 休息の重要性を伝える。 3. 作業活動時間は短くする。 4. 生活課題への取り組みを始める。 5. 能力向上のための課題を提供する。
  1. 1. 楽しい体験を勧める。
  2. 2. 休息の重要性を伝える。 ✓
  3. 3. 作業活動時間は短くする。 ✓
  4. 4. 生活課題への取り組みを始める。
  5. 5. 能力向上のための課題を提供する。

正答:2・3番

解説
# 第50回 第A016問 解説 ⚠️ この問題は2番と3番が正答として処理されています。 ■ 正答:2番・3番 — 休息の重要性を伝える・作業活動時間は短くする 休職直後の急性期うつ病患者への作業療法では、**十分な休養の確保**と**活動量の段階的管理**が基本。この段階では意欲引き出し・課題挑戦・生活復帰訓練はすべて時期尚早。 --- 【各選択肢の解説】 1. 楽しい体験を勧める。 ❌ 誤り。急性期うつ病では強制的な楽しみの提供は逆効果。「楽しめない自分」への自責感を強化する可能性がある。 2. 休息の重要性を伝える。 ✅ 正しい。急性期うつ病では「休むことが治療である」という認識を患者に伝え、罪悪感なく休める環境・考え方を提供することが最重要。 3. 作業活動時間は短くする。 ✅ 正しい。急性期では注意・集中力・持久力が著明に低下しており、短時間の作業活動でも十分に疲弊する。長時間の活動は症状悪化につながるため、短時間設定が必須。 4. 生活課題への取り組みを始める。 ❌ 誤り。生活課題への取り組みは回復期前期以降に段階的に導入する。急性期・休職直後では時期尚早。 5. 能力向上のための課題を提供する。 ❌ 誤り。急性期に能力向上課題を提供することは負荷が大きく、失敗体験・自責感の悪化につながる。 --- 【試験対策ポイント】 うつ病の時期別OT介入まとめ: - **急性期(休職直後)**:**休息の保証・活動時間を短く・成功体験の保証** - 回復期前期:軽作業の段階的導入・ペーシング - 回復期後期:生活課題・復職準備・再発防止 「急性期=励まし・能力向上・自己決定の要求は禁忌」という原則を覚える。 ---
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