OTカコモン作業療法士国家試験 過去問・解説

第50回 作業療法士国家試験 午前 第17問

作業療法治療学第50回午前

第50回 作業療法士国家試験 午前 第17問(作業療法治療学)の正答は 3 です。統合失調症の急性期後の陰性症状(抑うつ気分・睡眠過剰・無力感)は薬物療法による鎮静と合わせて現れる。

問題
20歳の男性。統合失調症。専門学校に通っていたが、いじめをきっかけに引きこもる生活となった。次第に容姿を批判される幻聴が生じ、不穏興奮状態となって精神科に入院した。3週後、不穏興奮は落ち着いたため作業療法が開始されたが、抑うつ気分の訴え、睡眠過剰および無力感などの状態がみられていた。この患者の回復指標として適切なのはどれか。
  1. 1. 億劫さを訴える。
  2. 2. 発語が減少する。
  3. 3. 退屈感を訴える。
  4. 4. 異常体験を訴える。
  5. 5. 作業手順が混乱する。

正答:3番

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解説
■ 正答:3番 — 退屈感を訴える

統合失調症の急性期後の陰性症状(抑うつ気分・睡眠過剰・無力感)は薬物療法による鎮静と合わせて現れる。この状態からの回復サインとして最も適切なのは「退屈感を訴える」こと。退屈感の出現は活動意欲・外界への関心の芽生えを示す。


【各選択肢の解説】

1. 億劫さを訴える。
❌ 誤り。億劫さは現状の「無力感・アパシー」の延長であり、回復サインではなく継続した症状の表れ。
2. 発語が減少する。
❌ 誤り。発語の減少は陰性症状の悪化を示す。回復サインとは逆の方向。
3. 退屈感を訴える。
✅ 正しい。「退屈だ」という訴えは「今の状態(無活動)に不満を感じ、何かしたい」という欲求の萌芽を示す。外界への関心・意欲回復の最初のサインとして重要。
4. 異常体験を訴える。
❌ 誤り。幻聴・妄想などの異常体験の継続・増悪は回復サインではなく陽性症状の残遺・悪化を示す。
5. 作業手順が混乱する。
❌ 誤り。作業手順の混乱は認知機能障害・混乱の増大を示す。回復サインではない。

【試験対策ポイント】

統合失調症の急性期後回復サインの順序:

1. 退屈感の出現(外界への関心の萌芽)

2. 自発的な活動参加への意欲

3. 対人交流への関心

4. 現実場面(生活・就労)への準備

「退屈感→活動意欲の始まり→回復サイン」という流れは国試で繰り返し出題される知識。


✍️ この解説の作成・点検

ST-Toolbox編集部(リハビリテーション領域の国家資格を持つ現役専門職が運営)が、作業療法士領域の有資格者の知見と標準的な教科書・ガイドラインに基づいて作成・点検しています。解説の下書きにはAIを活用し、人が確認・点検したうえで公開しています。

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