OTカコモン — 作業療法士国家試験 過去問・解説

第50回 作業療法士国家試験 午前 第18問

作業療法治療学第50回午前
20歳の男性。統合失調症。専門学校に通っていたが、いじめをきっかけに引きこもる生活となった。次第に容姿を批判される幻聴が生じ、不穏興奮状態となって精神科に入院した。3週後、不穏興奮は落ち着いたため作業療法が開始されたが、抑うつ気分の訴え、睡眠過剰および無力感などの状態がみられていた。作業療法を開始してまもなく「学校に戻れるだろうか」と不安を訴えた。作業療法士の対応で適切なのはどれか。 1. 「勉強を取り入れていきましょう」 2. 「生活リズムから整えていきましょう」 3. 「スポーツで体力の向上を図りましょう」 4. 「集団レクリエーションに参加してみましょう」 5. 「SSTに参加して対人関係の練習をしてみましょう」
  1. 1. 「勉強を取り入れていきましょう」
  2. 2. 「生活リズムから整えていきましょう」 ✓
  3. 3. 「スポーツで体力の向上を図りましょう」
  4. 4. 「集団レクリエーションに参加してみましょう」
  5. 5. 「SSTに参加して対人関係の練習をしてみましょう」

正答:2番

解説
# 第50回 第A018問 解説 ■ 正答:2番 — 「生活リズムから整えていきましょう」 急性期後の統合失調症患者で陰性症状(抑うつ・過眠・無力感)がある段階で「学校に戻れるだろうか」という不安を訴えた場合、**現実的・段階的なアプローチ(まず生活リズムの安定から)**を提示することが最も適切。 --- 【各選択肢の解説】 1. 「勉強を取り入れていきましょう」 ❌ 誤り。学業への不安を訴えている段階で勉強を直接取り入れることは認知的・感情的負荷が高すぎる。時期尚早。 2. 「生活リズムから整えていきましょう」 ✅ 正しい。睡眠過剰・無力感がある段階では、まず**規則的な睡眠・起床・食事という生活リズムの安定**が回復の土台。学校復帰への現実的な第一歩として生活の基盤づくりが最優先で、患者の不安にも「一歩一歩進もう」という安心感を与えられる。 3. 「スポーツで体力の向上を図りましょう」 ❌ 誤り。急性期後で陰性症状がある段階での身体的負荷の高い活動は疲弊につながる。また、学校復帰の不安への直接的な対応にならない。 4. 「集団レクリエーションに参加してみましょう」 ❌ 誤り。対人緊張・陰性症状がある段階での集団参加への唐突な誘導は不安を高める可能性がある。 5. 「SSTに参加して対人関係の練習をしてみましょう」 ❌ 誤り。SSTは回復期後期〜社会復帰準備段階に適応される。急性期後の初期段階での提案は時期尚早。 --- 【試験対策ポイント】 統合失調症回復期のOT段階: 1. **生活リズムの安定**(起床・食事・睡眠の規則化) 2. 簡単な作業への参加 3. 集団参加・社会スキルの練習(SST) 4. 就労・社会復帰への準備 患者の不安・希望に対し「その人の段階に合わせた現実的な一歩」を提示することが重要。 ---
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