OTカコモン作業療法士国家試験 過去問・解説

第50回 作業療法士国家試験 午前 第32問

作業療法治療学第50回午前

第50回 作業療法士国家試験 午前 第32問(作業療法治療学)の正答は 3 です。後方アプローチ(後方進入法)によるTHA・人工骨頭置換術後は股関節屈曲・内旋・内転の複合(後方脱臼肢位)を禁忌とする。

問題
大腿骨頸部骨折に対して後方アプローチにて人工骨頭置換術を施行した患者のADL指導で正しいのはどれか。
  1. 1. 和式トイレで排泄する。
  2. 2. 割り座で足の爪を切る。
  3. 3. あぐら座位で靴下をはく。
  4. 4. 患側下肢から階段を昇る。
  5. 5. 椅子に座って床の物を拾う。

正答:3番

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解説
■ 正答:3番 — あぐら座位で靴下をはく

後方アプローチ(後方進入法)によるTHA・人工骨頭置換術後は股関節屈曲・内旋・内転の複合(後方脱臼肢位)を禁忌とする。あぐら座位は股関節外旋を伴い、後方脱臼肢位を取らないため、靴下をはく動作として選択可能。


【各選択肢の解説】

1. 和式トイレで排泄する。
❌ 誤り。和式トイレは股関節深屈曲(90°超)と内旋を伴う最も危険な肢位の一つ。後方アプローチ後には禁忌。
2. 割り座で足の爪を切る。
❌ 誤り。割り座は股関節内旋・内転を強制する肢位であり、後方アプローチ後の脱臼肢位に該当する。禁忌。
3. あぐら座位で靴下をはく。
✅ 正しい。あぐら座位は股関節外旋位であり、後方脱臼肢位(屈曲・内旋・内転)の禁忌肢位には含まれない。ただし股関節の深屈曲には注意が必要で、前傾姿勢にならない範囲で実施する。あぐら座位での靴下はきは許容されるADL指導として正しい。
4. 患側下肢から階段を昇る。
❌ 誤り。後方アプローチ後の階段昇降指導は「健側から昇る・患側から降りる」が原則(good goes up)。患側から昇ることは誤り。
5. 椅子に座って床の物を拾う。
❌ 誤り。椅子からの前屈みで床の物を拾う動作は股関節屈曲90°超になりやすく、脱臼リスクがある。リーチャーの使用が推奨される。

【試験対策ポイント】

後方アプローチTHA後の禁忌肢位:股関節屈曲90°超・内旋・内転(特に複合)。覚え方:「折り曲げ・内向き→脱臼」。あぐら座位(外旋)は後方脱臼の禁忌に含まれない。前方アプローチでは逆に過伸展・外旋が禁忌になる点も押さえる。


✍️ この解説の作成・点検

ST-Toolbox編集部(リハビリテーション領域の国家資格を持つ現役専門職が運営)が、作業療法士領域の有資格者の知見と標準的な教科書・ガイドラインに基づいて作成・点検しています。解説の下書きにはAIを活用し、人が確認・点検したうえで公開しています。

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