第50回 作業療法士国家試験 午前 第83問
臨床医学第50回午前
脊髄損傷の感覚障害について正しいのはどれか。
1. 馬尾神経症候群ではみられない。
2. 中心性頸髄損傷では上肢より下肢に強い。
3. 脊髄円錐症候群では肛門周囲が障害される。
4. 前脊髄動脈症候群では位置覚が障害される。
5. Brown-Séquard症候群では病巣の反対側の位置覚が障害される。
- 1. 馬尾神経症候群ではみられない。
- 2. 中心性頸髄損傷では上肢より下肢に強い。
- 3. 脊髄円錐症候群では肛門周囲が障害される。 ✓
- 4. 前脊髄動脈症候群では位置覚が障害される。
- 5. Brown-Séquard症候群では病巣の反対側の位置覚が障害される。
正答:3番
解説
# 第50回 第A083問 解説
■ 正答:3番 — 脊髄円錐症候群では肛門周囲が障害される
脊髄円錐症候群は第1〜2腰椎レベルに位置する脊髄円錐(S3〜S5領域)の損傷で、**会陰部・肛門周囲(鞍状領域)の感覚障害**・膀胱直腸障害・球海綿体反射消失が特徴。
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【各選択肢の解説】
1. 馬尾神経症候群ではみられない。
❌ 誤り。馬尾神経症候群でも下肢・会陰部・肛門周囲の感覚障害が生じる(馬尾神経は感覚・運動・自律神経を含む)。
2. 中心性頸髄損傷では上肢より下肢に強い。
❌ 誤り。中心性頸髄損傷では**上肢の方が下肢より強く障害される**(内側の上肢線維がより中心部に位置するため)。
3. 脊髄円錐症候群では肛門周囲が障害される。
✅ 正しい。脊髄円錐(S3〜S5)損傷では**肛門周囲・会陰部(鞍状領域)**の感覚障害が典型的症状。膀胱直腸障害・性機能障害も合併する。
4. 前脊髄動脈症候群では位置覚が障害される。
❌ 誤り。前脊髄動脈症候群では**位置覚・振動覚は保たれる**(後索は前脊髄動脈の支配外)。温痛覚障害と運動麻痺が主症状(解離性感覚障害)。
5. Brown-Séquard症候群では病巣の反対側の位置覚が障害される。
❌ 誤り。Brown-Séquard症候群では位置覚(後索)は**病巣と同側**が障害され、温痛覚(脊髄視床路)は病巣と**反対側**が障害される。
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【試験対策ポイント】
脊髄症候群のまとめ:
| 症候群 | 主な感覚障害 |
|--------|------------|
| 中心性頸髄損傷 | 上肢>下肢 |
| **脊髄円錐症候群** | **肛門周囲・会陰部(鞍状)** |
| 前脊髄動脈症候群 | 温痛覚(位置覚保存) |
| Brown-Séquard | 温痛覚=反対側、位置覚=同側 |
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