OTカコモン — 作業療法士国家試験 過去問・解説

第50回 作業療法士国家試験 午後 第3問

地域作業療法学第50回午後
70代の女性。右利き。脳出血による重度の右片麻痺。長男の家族と同居している。発症後7か月で訪問による作業療法が開始された。初回評価のCOPMの結果を表に示す。適切なのはどれか。 1. 介入後に遂行度と満足度とを再評価する。 2. ADLである入浴から介入を開始する。 3. 麻痺側上肢での調理を実施する。 4. すべて12段階で評価する。 5. 猫の世話は家族に任せる。
第50回午後第3問 図
  1. 1. 介入後に遂行度と満足度とを再評価する。 ✓
  2. 2. ADLである入浴から介入を開始する。
  3. 3. 麻痺側上肢での調理を実施する。
  4. 4. すべて12段階で評価する。
  5. 5. 猫の世話は家族に任せる。

正答:1番

解説
# 第50回 第B003問 解説 ■ 正答:1番 — 介入後に遂行度と満足度とを再評価する。 COPMは、介入前後に遂行度・満足度を評価し、その変化量(再評価スコア-初回スコア)で介入効果を測定する評価法である。図の表を見ると、5つの作業問題が重要度・遂行度・満足度で評価されており、介入後の再評価が本評価法の中核をなす。 --- 【各選択肢の解説】 1. 介入後に遂行度と満足度とを再評価する。 ✅ 正しい。COPMの最大の特徴は**介入前後比較**であり、再評価によりアウトカムを測定する。 2. ADLである入浴から介入を開始する。 ❌ 誤り。表を見ると、入浴は重要度8・遂行度1・満足度1と確かに遂行度・満足度が低いが、COPMでは**本人が最も重要と感じる作業から優先**するのが原則。最重要は猫の世話(重要度10)であり、入浴を優先する根拠にはならない。 3. 麻痺側上肢での調理を実施する。 ❌ 誤り。重度の右片麻痺(右利き)であり、麻痺側での調理は非現実的。本人の希望・能力に合わない介入は不適切。 4. すべて12段階で評価する。 ❌ 誤り。COPMの評価スケールは**1〜10点の10段階**であり、12段階ではない。 5. 猫の世話は家族に任せる。 ❌ 誤り。猫の世話は重要度10と最高スコアであり、本人にとって最重要の作業。家族に任せるのではなく、できる方法を検討するのがCOPMの精神に沿う。 --- 【試験対策ポイント】 COPMの手順:①半構造化面接で作業問題を抽出→②重要度評価(1〜10)→③遂行度・満足度評価(1〜10)→**④介入後に遂行度・満足度を再評価**→⑤変化スコア算出。**再評価なしにはアウトカムが測定できない**点が最重要。重要度は優先順位の決定に使うが、介入後の変化測定には遂行度・満足度を用いる。
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