OTカコモン作業療法士国家試験 過去問・解説

第50回 作業療法士国家試験 午後 第8問

作業療法治療学第50回午後

第50回 作業療法士国家試験 午後 第8問(作業療法治療学)の正答は 1・4 です。上腕能動義手の肘継手は、ハーネスにつながるコントロールケーブルを引いて屈曲させる。

問題
32歳の女性。交通事故による左上腕切断(上腕長30%残存)。上腕能動義手の適合検査で、肘継手を屈曲させたときに手先具が口元に届かなかった。考えられる原因はどれか。2つ選べ。
  1. 1. 左肩屈曲の可動域低下 ✓
  2. 2. 左肩伸展の筋力低下
  3. 3. 左肩甲骨下制の筋力低下
  4. 4. 右肩甲骨外転の筋力低下 ✓
  5. 5. 右肩帯挙上の可動域低下

正答:1・4番

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解説
■ 正答:1・4番 — 左肩屈曲の可動域低下・右肩甲骨外転の筋力低下

上腕能動義手の肘継手は、ハーネスにつながるコントロールケーブルを引いて屈曲させる。ケーブルを引く動きは切断側の肩関節屈曲と両側の肩甲骨外転で、どちらかが足りないと引き代が不足し、手先具が口元まで上がらない。


【各選択肢の解説】

1. 左肩屈曲の可動域低下
✅ 正しい(=正答)。切断側(左)の上腕を前に出すとソケットとハーネスの間でケーブルが引かれる。可動域が足りないとケーブルの引き代が足りず、肘継手が最後まで曲がらない。
2. 左肩伸展の筋力低下
❌ 誤り。肩関節伸展は肘屈曲のケーブル操作には使わない。正しくは、肩関節伸展は肩甲骨下制・肩関節外転と組み合わせて肘継手のロック・アンロックの操作に使う。
3. 左肩甲骨下制の筋力低下
❌ 誤り。肩甲骨下制も肘屈曲の操作には使わない。正しくは、肩甲骨下制は肩関節伸展・外転とともに肘継手のロック・アンロックの操作に使う。
4. 右肩甲骨外転の筋力低下
✅ 正しい(=正答)。8字ハーネスでは両肩をつないでいるため、両側の肩甲骨を外転して背中側のハーネスを広げるとケーブルが引かれる。健側(右)の外転が弱いと引く力と引き代が不足する。
5. 右肩帯挙上の可動域低下
❌ 誤り。肩甲帯の挙上は肘屈曲のケーブル操作に使う動きではない。正しくは、肘屈曲に使うのは切断側の肩屈曲と両側の肩甲骨外転である。

【試験対策ポイント】

操作使う動き
肘継手の屈曲・手先具の開閉切断側の肩関節屈曲+両側の肩甲骨外転
肘継手のロック・アンロック切断側の肩甲骨下制+肩関節伸展・外転
  • 「口元に届かない」=肘が曲がりきらない=ケーブルの引き代不足。動きの不足のほか、ケーブルの長さの不良も原因になる。
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