第50回 作業療法士国家試験 午後 第13問
作業療法治療学第50回午後
76歳の女性、HDS-R(改訂長谷川式簡易知能評価スケール)が19点のAlzheimer型認知症。グループホームで異食や他の入居者への暴力がみられるようになり、対応困難で精神科病院に入院となった。この時期の作業療法で優先する目的はどれか。
1. 体力の維持
2. 行動の統制
3. 合併症の予防
4. 作業能力の向上
5. 施設環境への適応
- 1. 体力の維持
- 2. 行動の統制
- 3. 合併症の予防
- 4. 作業能力の向上
- 5. 施設環境への適応 ✓
正答:5番
解説
# 第50回 第B013問 解説
■ 正答:5番 — 施設環境への適応
精神科病院への入院直後であり、環境変化による混乱が最大のストレス要因となっている。この時期の最優先目標は、新しい環境(病棟)への適応を促し、安心・安全を確保することである。
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【各選択肢の解説】
1. 体力の維持
❌ 誤り。重要ではあるが、入院直後の最優先目標ではない。
2. 行動の統制
❌ 誤り。行動抑制を優先することは非治療的であり、根本的解決にならない。
3. 合併症の予防
❌ 誤り。この時期の主要課題ではない。
4. 作業能力の向上
❌ 誤り。HDS-R19点(軽〜中等度認知症)の患者に能力向上を優先する段階ではない。
5. 施設環境への適応
✅ 正しい。入院による環境変化はBPSD(行動・心理症状)を増悪させる。まず**新環境への慣れと安心感の形成**を優先することが適切。
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【試験対策ポイント】
認知症患者の入院直後は**環境変化によるBPSD悪化**が最大のリスク。作業療法の初期目標は「環境適応・安心の確保」。HDS-R19点は軽〜中等度の目安(20点以下が認知症疑い)。段階的に体力維持・活動参加へと移行する。