第50回 作業療法士国家試験 午後 第13問
作業療法治療学第50回午後
第50回 作業療法士国家試験 午後 第13問(作業療法治療学)の正答は 5 です。グループホームから精神科病院へ移ったばかりで、新しい環境は認知症の人の混乱や不安を強め、行動・心理症状(BPSD)を悪化させやすい。
問題
76歳の女性、HDS-R(改訂長谷川式簡易知能評価スケール)が19点のAlzheimer型認知症。グループホームで異食や他の入居者への暴力がみられるようになり、対応困難で精神科病院に入院となった。この時期の作業療法で優先する目的はどれか。
- 1. 体力の維持
- 2. 行動の統制
- 3. 合併症の予防
- 4. 作業能力の向上
- 5. 施設環境への適応 ✓
正答:5番
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この問題の正答率(OTカコモン利用者の実データ)
初回正答率 92.9%参考値
14人の初回解答から算出(2026年10月21日時点)。母数が少ないため参考値です
同じ利用者の2回目以降の解答は除外しています(再挑戦を含めると正答率は実力より高く出るため)。国家試験の公式発表値ではなく、OTカコモンで実際に解かれた記録にもとづく数値です。
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解説
■ 正答:5番 — 施設環境への適応
グループホームから精神科病院へ移ったばかりで、新しい環境は認知症の人の混乱や不安を強め、行動・心理症状(BPSD)を悪化させやすい。入院初期の作業療法は、病棟での生活になじみ、安心して過ごせるようにすることを優先する。
【各選択肢の解説】
1. 体力の維持
❌ 誤り。体力の維持は長期的には必要だが、入院直後に最初に取り組む目的ではない。正しくは、環境に慣れて生活が落ち着いてから、活動を通して体力を保つ。
❌ 誤り。体力の維持は長期的には必要だが、入院直後に最初に取り組む目的ではない。正しくは、環境に慣れて生活が落ち着いてから、活動を通して体力を保つ。
2. 行動の統制
❌ 誤り。異食や暴力を力で抑え込もうとすると、不安と興奮がかえって強まる。正しくは、行動の背景(不安・不快・混乱)を探り、安心できる環境と関わりを整えることで行動が落ち着くようにする。
❌ 誤り。異食や暴力を力で抑え込もうとすると、不安と興奮がかえって強まる。正しくは、行動の背景(不安・不快・混乱)を探り、安心できる環境と関わりを整えることで行動が落ち着くようにする。
3. 合併症の予防
❌ 誤り。入院の理由は異食・暴力などの行動障害で、身体合併症の予防がこの時期の作業療法の中心ではない。正しくは、行動障害の背景にある環境変化への不適応に先に取り組む。
❌ 誤り。入院の理由は異食・暴力などの行動障害で、身体合併症の予防がこの時期の作業療法の中心ではない。正しくは、行動障害の背景にある環境変化への不適応に先に取り組む。
4. 作業能力の向上
❌ 誤り。HDS-R 19点の認知症で、新しい環境に混乱している時期に能力の向上を目指すのは時期が早い。正しくは、まず安心できる場と、今できる作業に参加できる状態を作る。
❌ 誤り。HDS-R 19点の認知症で、新しい環境に混乱している時期に能力の向上を目指すのは時期が早い。正しくは、まず安心できる場と、今できる作業に参加できる状態を作る。
5. 施設環境への適応
✅ 正しい(=正答)。なじみのない場所・人は混乱と不安を強め、BPSDの引き金になる。病棟の人や日課に慣れ、安心できる居場所ができると行動も落ち着きやすい。
✅ 正しい(=正答)。なじみのない場所・人は混乱と不安を強め、BPSDの引き金になる。病棟の人や日課に慣れ、安心できる居場所ができると行動も落ち着きやすい。
【試験対策ポイント】
- 認知症の人の入院・入所直後=環境への適応と安心の確保が最優先
- BPSDは「抑える」でなく「背景を探って環境を整える」
- HDS-Rは30点満点で、20点以下で認知症の疑い
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