第50回 作業療法士国家試験 午後 第16問
臨床心理学第50回午後
24歳の女性。高校の授業で教科書を音読する際に声が震えて読めなくなり、それ以降、人前で発表することに恐怖感を抱くようになった。就職後、会議のたびに動悸や手の震え、発汗が生じるようになり、「変だと思われていないだろうか」、「声が出るだろうか」と強い不安を感じるようになった。最近になり「人の視線が怖い」、「会議に出席するのがつらい」と言うようになり、精神科を受診し外来作業療法が開始された。この患者の障害として適切なのはどれか。
1. 社交(社会)不安障害
2. 全般性不安障害
3. パニック障害
4. 強迫性障害
5. 身体化障害
- 1. 社交(社会)不安障害 ✓
- 2. 全般性不安障害
- 3. パニック障害
- 4. 強迫性障害
- 5. 身体化障害
正答:1番
解説
# 第50回 第B016問 解説
■ 正答:1番 — 社交(社会)不安障害
人前での発表・音読など特定の社会的場面で強い不安・身体症状(動悸・手の震え・発汗)が生じ、「変だと思われていないか」という他者評価への過剰な恐怖が中心にある。これは社交不安障害(SAD)の典型的な臨床像である。
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【各選択肢の解説】
1. 社交(社会)不安障害
✅ 正しい。**特定の社会的場面での予期不安・回避行動・他者評価への恐怖**が特徴。人前での発表・視線への恐怖が中心症状。
2. 全般性不安障害
❌ 誤り。全般性不安障害は特定の状況に限らず、日常生活全般にわたる持続的な不安が特徴。
3. パニック障害
❌ 誤り。パニック障害は予期しない場面での突然の強烈な発作(パニック発作)が主症状であり、社会的場面への限定性がない。
4. 強迫性障害
❌ 誤り。強迫性障害は強迫観念と強迫行為が特徴であり、本症例の症状とは一致しない。
5. 身体化障害
❌ 誤り。身体化障害は多彩な身体症状が主訴であり、社会的場面への特異的な恐怖ではない。
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【試験対策ポイント】
**社交不安障害の3要素**:①特定の社会的場面への恐怖、②身体症状(動悸・発汗・震え)、③他者評価への過剰な恐れ。日本では「対人恐怖症」に相当する概念。**パニック障害との違い**:パニックは「いつ発作が起きるか」の予期不安、SADは「社会的場面で恥をかく」への恐怖。