第50回 作業療法士国家試験 午後 第31問
作業療法治療学第50回午後
第50回 作業療法士国家試験 午後 第31問(作業療法治療学)の正答は 3 です。立ち上がりでは、殿部の上にある重心を足部(支持基底面)の上へ前方移動させてから殿部を上げる。
問題
車椅子からの立ち上がり時に、後方重心となり介助を要する脳卒中片麻痺患者への対応で正しいのはどれか。
- 1. 立ち上がる前に車椅子に深く座らせる。
- 2. 両足の内側を密着させる。
- 3. 足部は膝の位置より後方に引かせる。 ✓
- 4. 天井を見るように指示する。
- 5. 介助者がズボンを持って上に引き上げる。
正答:3番
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この問題の正答率(OTカコモン利用者の実データ)
初回正答率 64.3%参考値
14人の初回解答から算出(2026年10月21日時点)。母数が少ないため参考値です
同じ利用者の2回目以降の解答は除外しています(再挑戦を含めると正答率は実力より高く出るため)。国家試験の公式発表値ではなく、OTカコモンで実際に解かれた記録にもとづく数値です。
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解説
■ 正答:3番 — 足部は膝の位置より後方に引かせる。
立ち上がりでは、殿部の上にある重心を足部(支持基底面)の上へ前方移動させてから殿部を上げる。足部を膝より後ろへ引くと、足部が重心の真下に近づき、体幹を前に倒したときに重心を足部の上へ移しやすい。
【各選択肢の解説】
1. 立ち上がる前に車椅子に深く座らせる。
❌ 誤り。深く座ると殿部と足部の距離が開き、重心を足部の上まで前へ運びにくくなる。正しくは、浅く座り直させて殿部を前に出し、足部に近づけてから立ち上がる。
❌ 誤り。深く座ると殿部と足部の距離が開き、重心を足部の上まで前へ運びにくくなる。正しくは、浅く座り直させて殿部を前に出し、足部に近づけてから立ち上がる。
2. 両足の内側を密着させる。
❌ 誤り。足を閉じると支持基底面の左右の幅が狭くなり、立ち上がりの途中で不安定になる。正しくは、足を左右に適度に開いて、両足に体重をのせられる位置に置く。
❌ 誤り。足を閉じると支持基底面の左右の幅が狭くなり、立ち上がりの途中で不安定になる。正しくは、足を左右に適度に開いて、両足に体重をのせられる位置に置く。
3. 足部は膝の位置より後方に引かせる。
✅ 正しい(=正答)。足部が前に出ていると、体幹を前傾しても重心が足部の上まで届かず、後方に残る。足部を後方に引くと重心と足部の距離が縮まり、少ない前傾で離殿できる。
✅ 正しい(=正答)。足部が前に出ていると、体幹を前傾しても重心が足部の上まで届かず、後方に残る。足部を後方に引くと重心と足部の距離が縮まり、少ない前傾で離殿できる。
4. 天井を見るように指示する。
❌ 誤り。上を見ると頸部・体幹が伸展し、重心はさらに後方に残る。正しくは、前方〜やや下方を見させて体幹の前傾を促す。
❌ 誤り。上を見ると頸部・体幹が伸展し、重心はさらに後方に残る。正しくは、前方〜やや下方を見させて体幹の前傾を促す。
5. 介助者がズボンを持って上に引き上げる。
❌ 誤り。上へ引いても重心は前に移らず、後方重心のまま持ち上げることになる。正しくは、介助者は体幹の前傾と重心の前方移動を誘導し、足部の上に重心がのってから伸展を助ける。
❌ 誤り。上へ引いても重心は前に移らず、後方重心のまま持ち上げることになる。正しくは、介助者は体幹の前傾と重心の前方移動を誘導し、足部の上に重心がのってから伸展を助ける。
【試験対策ポイント】
立ち上がりの順序
1. 浅く座る・足部を膝より後方へ引く・足を適度に開く
2. 体幹を前傾して重心を足部の上へ前方移動
3. 離殿して膝・股・体幹を伸展
後方重心の原因と対策は、すべて「重心と足部の距離を縮める」方向で考える。
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