第50回 作業療法士国家試験 午後 第36問
作業療法治療学第50回午後
第50回 作業療法士国家試験 午後 第36問(作業療法治療学)の正答は 5 です。熱傷の瘢痕は治る過程で縮むので、関節は瘢痕が伸ばされる向きに保持する。
問題
熱傷患者に対する作業療法で誤っているのはどれか。
- 1. 肥厚性瘢痕部は圧迫する。
- 2. 急性期から装具で良肢位に保持する。
- 3. 急性期はゆっくりとした運動を行う。
- 4. 皮膚移植部は生着してから伸張する。
- 5. 体幹の熱傷では肩関節は内転位とする。 ✓
正答:5番
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解説
■ 正答:5番 — 体幹の熱傷では肩関節は内転位とする。
熱傷の瘢痕は治る過程で縮むので、関節は瘢痕が伸ばされる向きに保持する。腋窩を含む体幹の熱傷では肩が内転位に拘縮しやすいので、肩は外転位に保持する。内転位は拘縮を進める肢位である。
【各選択肢の解説】
1. 肥厚性瘢痕部は圧迫する。
✅ 正しい。弾性包帯や圧迫衣で持続的に圧迫すると、瘢痕の盛り上がりと硬さを抑えられる。
✅ 正しい。弾性包帯や圧迫衣で持続的に圧迫すると、瘢痕の盛り上がりと硬さを抑えられる。
2. 急性期から装具で良肢位に保持する。
✅ 正しい。熱傷の患者は痛みで楽な屈曲・内転の姿勢をとりやすく、そのまま拘縮する。急性期から装具やポジショニングで拘縮を防ぐ肢位を保つ。
✅ 正しい。熱傷の患者は痛みで楽な屈曲・内転の姿勢をとりやすく、そのまま拘縮する。急性期から装具やポジショニングで拘縮を防ぐ肢位を保つ。
3. 急性期はゆっくりとした運動を行う。
✅ 正しい。急性期は浮腫と痛みが強く、組織も傷つきやすいので、ゆっくりした愛護的な運動で可動域を保つ。
✅ 正しい。急性期は浮腫と痛みが強く、組織も傷つきやすいので、ゆっくりした愛護的な運動で可動域を保つ。
4. 皮膚移植部は生着してから伸張する。
✅ 正しい。生着前に伸張すると移植した皮膚がずれて生着しないので、生着までは移植部を固定し、生着を確かめてから伸張・運動を始める。
✅ 正しい。生着前に伸張すると移植した皮膚がずれて生着しないので、生着までは移植部を固定し、生着を確かめてから伸張・運動を始める。
5. 体幹の熱傷では肩関節は内転位とする。
❌ 誤り(=正答)。内転位では腋窩の瘢痕が縮んだまま固まり、肩の内転拘縮を招く。正しくは、肩関節を外転位(90°前後)に保持して腋窩の皮膚を伸ばしておく。
❌ 誤り(=正答)。内転位では腋窩の瘢痕が縮んだまま固まり、肩の内転拘縮を招く。正しくは、肩関節を外転位(90°前後)に保持して腋窩の皮膚を伸ばしておく。
【試験対策ポイント】
熱傷の拘縮予防の肢位(瘢痕を伸ばす向き)
| 熱傷の部位 | 保持する肢位 |
|---|---|
| 頸部前面 | 頸部伸展 |
| 腋窩・体幹 | 肩外転 |
| 肘の前面 | 肘伸展 |
| 手背 | 手関節背屈・MP屈曲・IP伸展 |
拘縮は「楽な姿勢=屈曲・内転」の向きに起こるので、その逆に保持する。
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