第51回 作業療法士国家試験 午前 第11問
作業療法治療学第51回午前
第51回 作業療法士国家試験 午前 第11問(作業療法治療学)の正答は 2 です。癌末期の疼痛は「全般的苦痛(Total Pain)」の中核をなし、疼痛が未管理のままでは歩行訓練・嚥下訓練・ADL訓練はいずれも実施不可能。
問題
72歳の男性。肺癌の末期。意識障害はなく見当識良好で在宅生活を行っている。骨転移があり左肩と背部の疼痛を訴え、痛みのため歩行困難と食欲低下がある。まず行うべき対応はどれか。
- 1. 嚥下訓練
- 2. 疼痛管理 ✓
- 3. 肩のROM訓練
- 4. 経管栄養の開始
- 5. 下肢筋力強化訓練
正答:2番
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解説
■ 正答:2番 — 疼痛管理
癌末期の疼痛は「全般的苦痛(Total Pain)」の中核をなし、疼痛が未管理のままでは歩行訓練・嚥下訓練・ADL訓練はいずれも実施不可能。WHOの緩和ケア原則でも疼痛管理が最優先。
【各選択肢の解説】
1. 嚥下訓練
❌ 誤り。食欲低下は疼痛による二次的問題。疼痛管理なしに嚥下訓練を優先しても効果は期待できない。
❌ 誤り。食欲低下は疼痛による二次的問題。疼痛管理なしに嚥下訓練を優先しても効果は期待できない。
2. 疼痛管理
✅ 正しい。骨転移による疼痛が歩行困難・食欲低下の主因。まず疼痛をコントロールし、ADL・QOL改善の基盤をつくる。
✅ 正しい。骨転移による疼痛が歩行困難・食欲低下の主因。まず疼痛をコントロールし、ADL・QOL改善の基盤をつくる。
3. 肩のROM訓練
❌ 誤り。骨転移部へのROM訓練は骨折リスクを伴う。疼痛管理・骨転移の状態評価なしに実施すべきではない。
❌ 誤り。骨転移部へのROM訓練は骨折リスクを伴う。疼痛管理・骨転移の状態評価なしに実施すべきではない。
4. 経管栄養の開始
❌ 誤り。意識清明・見当識良好で経口摂取可能な状態に経管栄養は不適切。食欲低下の原因(疼痛)への対応が先。
❌ 誤り。意識清明・見当識良好で経口摂取可能な状態に経管栄養は不適切。食欲低下の原因(疼痛)への対応が先。
5. 下肢筋力強化訓練
❌ 誤り。骨転移がある状態での負荷訓練は骨折リスクがあり、疼痛評価・管理なしには実施できない。
❌ 誤り。骨転移がある状態での負荷訓練は骨折リスクがあり、疼痛評価・管理なしには実施できない。
【試験対策ポイント】
緩和ケアにおける作業療法の基本原則:疼痛・苦痛管理なしにリハビリは開始しない。「まず行うべき対応」を問う設問では、WHOラダーに基づく疼痛管理が常に優先される。骨転移がある場合、ROM訓練・筋力増強訓練の前に必ず画像評価と主治医との連携が必要。
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