第51回 作業療法士国家試験 午前 第14問
臨床心理学第51回午前
18歳の女子。身長160 cm、体重35 kg。交際していた相手から太っていると言われ、51 kgだった体重を1年半で現在の体重まで減量した。月経は停止している。「まだまだ太っているのに私は意志が弱くてやせられない」と言い、体重減少が著明となったため、精神科を受診し、入院した。患者の評価として適切なのはどれか。\n1. 妄想がある。\n2. 解離性の症状がある。\n3. 転換性の症状がある。\n4. 注意力が障害されている。\n5. ボディイメージが障害されている。
- 1. 妄想がある。
- 2. 解離性の症状がある。
- 3. 転換性の症状がある。
- 4. 注意力が障害されている。
- 5. ボディイメージが障害されている。 ✓
正答:5番
解説
■ 正答:5番 — ボディイメージが障害されている。
本症例は明らかな摂食障害(神経性やせ症)であり、BMI 13.7で著しい低体重にもかかわらず「まだまだ太っている」と認識する典型的なボディイメージ障害を示しています。これは神経性やせ症の中核的な認知的特徴です。
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【各選択肢の解説】
1. 妄想がある。
❌ 誤り。患者の「太っている」という認識は妄想ではなく、ボディイメージの歪みです。妄想は現実検討能力が完全に喪失した状態を意味しますが、本症例は摂食障害の特有の認知歪曲です。
2. 解離性の症状がある。
❌ 誤り。解離性症状(記憶喪失、多重人格など)を示す記載がなく、症状の中心は摂食行動と体型認識です。
3. 転換性の症状がある。
❌ 誤り。転換性症状は心理的葛藤が身体症状に変換される現象(例:機能性麻痺)ですが、本症例は心理社会的ストレスへの適応障害ではなく、摂食障害です。
4. 注意力が障害されている。
❌ 誤り。注意力障害の記載はなく、問題の中心は食行動と体重に対する執着的思考です。
5. ボディイメージが障害されている。
✅ 正しい。BMI 13.7(低体重)で月経停止の状態にもかかわらず「太っている」と感じるのは、神経性やせ症の診断基準における「体重や体形の知覚障害」そのものです。
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【試験対策ポイント】
• 神経性やせ症の診断基準:著しい低体重+ボディイメージの歪み(体重増加への恐怖)
• BMI 13.7は中等度以上のやせ(正常範囲:18.5〜25)
• ボディイメージ障害:妄想とは異なる認知的歪み