第51回 作業療法士国家試験 午前 第17問
作業療法治療学第51回午前
40歳の女性。長年のアルコール摂取による肝硬変、膵炎および2次性糖尿病の合併症がある。飲酒を継続し家事ができなくなったことにより夫婦間の口論が多くなり、夫に連れられて精神科を受診し、入院となった。離脱症状が治まり、作業療法が開始された。作業療法士の支援で適切なのはどれか。\n1. SSTを実施する。\n2. 他者との協調行動を促す。\n3. 酒害に関する心理教育を行う。\n4. 作業療法士への依存は容認する。\n5. 作業に対する頑張りを強化する。
- 1. SSTを実施する。
- 2. 他者との協調行動を促す。
- 3. 酒害に関する心理教育を行う。 ✓
- 4. 作業療法士への依存は容認する。
- 5. 作業に対する頑張りを強化する。
正答:3番
解説
■ 正答:3番 — 酒害に関する心理教育を行う。
アルコール依存症患者の作業療法では、飲酒継続による生活障害を認識させ、動機づけを高めることが重要です。酒害教育を通じて本人の問題認識を深め、回復への意欲を引き出すことが適切な支援です。
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【各選択肢の解説】
1. SSTを実施する。
❌ 誤り。対人スキル訓練は重要ですが、まず本人の病識や動機づけが確立されていない段階では効果的ではありません。
2. 他者との協調行動を促す。
❌ 誤り。協調行動も重要ですが、アルコール依存症の根本的問題である飲酒行動への動機づけが先行すべきです。
3. 酒害に関する心理教育を行う。
✅ 正しい。長年の飲酒で家事ができなくなり、夫婦関係が悪化した実態を整理し、アルコールの害を客観的に理解させることで、患者の病識形成と回復動機づけが進みます。
4. 作業療法士への依存は容認する。
❌ 誤り。作業療法士への依存は問題転換に過ぎず、本来の社会復帰を阻害するため容認は不適切です。
5. 作業に対する頑張りを強化する。
❌ 誤り。根本的な問題解決なしに作業への意欲づけのみでは、動機づけの基盤が不安定です。
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【試験対策ポイント】
- アルコール依存症の作業療法:病識形成と動機づけが優先課題
- 酒害教育の目的:実生活の障害を認識させる
- 離脱症状治まり後:心理教育からの段階的支援が有効