第51回 作業療法士国家試験 午前 第18問
臨床心理学第51回午前
35歳の女性。現在、6か月児の子育て中であるが、1か月前からテレビも新聞も見る気が起こらないほど周囲への興味と関心が低下し、児と触れ合うこともおっくうになった。物事の判断が鈍くなり、子育てに自信をなくし、自分を責め、ささいなことから不安になりやすくなったため、児を祖母に預けて精神科病院に入院した。入院翌日から不安の軽減を目的に作業療法が開始された。この患者に対する作業療法士の対応で適切なのはどれか。\n1. 運動によって体力の増強を図る。\n2. 趣味をみつけるよう働きかける。\n3. 子育ての情報提供により関心を高める。\n4. 集団のレクリエーションで気分転換を図る。\n5. ゆとりが持てるような日中の過ごし方を話し合う。
- 1. 運動によって体力の増強を図る。
- 2. 趣味をみつけるよう働きかける。
- 3. 子育ての情報提供により関心を高める。
- 4. 集団のレクリエーションで気分転換を図る。
- 5. ゆとりが持てるような日中の過ごし方を話し合う。 ✓
正答:5番
解説
■ 正答:5番 — ゆとりが持てるような日中の過ごし方を話し合う。
本患者は産後うつ病と考えられ、入院翌日の急性期段階にあります。この時期は不安軽減が最優先であり、患者のペースに合わせた穏やかな環境調整が必要です。ゆとりのある日中の過ごし方を話し合うことで、患者の心理的負担を軽減し、安心感を醸成できます。
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【各選択肢の解説】
1. 運動によって体力の増強を図る。
❌ 誤り。入院翌日の急性期では、患者の不安が強く体力面の問題ではないため、運動療法は時期尚早です。
2. 趣味をみつけるよう働きかける。
❌ 誤り。現在、周囲への興味・関心が著しく低下している状態では、新たな趣味の提案は患者にとって負担となります。
3. 子育ての情報提供により関心を高める。
❌ 誤り。子育てへの自信喪失と不安が主症状であり、情報提供は患者の不安をさらに増強する可能性があります。
4. 集団のレクリエーションで気分転換を図る。
❌ 誤り。入院翌日の不安が強い時期に集団活動を強制すると、患者のストレスが増加してしまいます。
5. ゆとりが持てるような日中の過ごし方を話し合う。
✅ 正しい。入院初期の不安軽減を目的とした段階的なアプローチであり、患者と共に現実的で無理のない日中活動を構築できます。
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【試験対策ポイント】
・産後うつ病の急性期は「不安軽減」「心理的安定」が治療目標
・入院初期段階では患者のペースを尊重し、段階的なアプローチが重要
・興味関心の低下時期には新規の活動提案や情報提供は避ける