OTカコモン作業療法士国家試験 過去問・解説

第51回 作業療法士国家試験 午前 第33問

作業療法治療学第51回午前

第51回 作業療法士国家試験 午前 第33問(作業療法治療学)の正答は 1 です。軽度認知障害(MCI)は、記憶などの認知機能の低下を本人や家族が自覚しているが、日常生活はおおむね自立しており認知症とはいえない段階である。

問題
軽度認知障害〈MCI〉と診断された患者に対し外来作業療法を開始する際の対応で最も優先すべきなのはどれか。
  1. 1. 記憶低下に対する不安の軽減 ✓
  2. 2. 記憶障害の改善
  3. 3. 身辺動作の改善
  4. 4. 攻撃性の軽減
  5. 5. 徘徊の軽減

正答:1番

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解説
■ 正答:1番 — 記憶低下に対する不安の軽減

軽度認知障害(MCI)は、記憶などの認知機能の低下を本人や家族が自覚しているが、日常生活はおおむね自立しており認知症とはいえない段階である。自分の低下に気づいているため「認知症になるのでは」という不安が強く、外来作業療法の開始時はまずこの不安の軽減を優先する。


【各選択肢の解説】

1. 記憶低下に対する不安の軽減
✅ 正しい(=正答)。MCIの人は低下を自覚しているため不安・抑うつが生じやすく、不安が強いと活動や外出を控えて生活範囲が狭まる。安心できる関係をつくり不安を和らげることが、その後の活動・参加の維持につながる。
2. 記憶障害の改善
❌ 誤り。開始時に最も優先する目標ではない。正しくは、記憶への働きかけは不安を和らげて関係ができた後に、手帳・カレンダーなどの代償手段の導入や活動の継続として進める。
3. 身辺動作の改善
❌ 誤り。MCIでは身辺動作はおおむね自立しているので、優先課題にならない。正しくは、MCIで支障が出やすいのは金銭管理・服薬管理などの手段的ADLである。
4. 攻撃性の軽減
❌ 誤り。MCIの段階では目立つ症状ではない。正しくは、攻撃性は認知症の行動・心理症状(BPSD)として、認知症が進んだ段階で問題になる。
5. 徘徊の軽減
❌ 誤り。MCIの段階では目立つ症状ではない。正しくは、徘徊も認知症の行動・心理症状(BPSD)で、見当識障害が進んだ段階でみられる。

【試験対策ポイント】

MCI認知症
認知機能の低下あり(本人・家族が自覚)あり
日常生活おおむね自立支障がある
前面に出る問題不安・抑うつBPSD(攻撃性・徘徊など)

MCIへの作業療法=不安の軽減→活動・社会参加の維持。

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