第51回 作業療法士国家試験 午前 第87問
臨床医学第51回午前
アルコール性肝障害について正しいのはどれか。\n1. アルコール性肝炎は自覚症状に乏しい。\n2. アルコール性脂肪肝では腹痛がみられる。\n3. アルコール積算飲酒量と肝障害の発症率は無関係である。\n4. アルコール性肝硬変では断酒を続けても組織病変は正常化しない。\n5. アルコール性肝硬変では肝細胞癌の発症率が健常者の3倍以上である。
- 1. アルコール性肝炎は自覚症状に乏しい。
- 2. アルコール性脂肪肝では腹痛がみられる。
- 3. アルコール積算飲酒量と肝障害の発症率は無関係である。
- 4. アルコール性肝硬変では断酒を続けても組織病変は正常化しない。 ✓
- 5. アルコール性肝硬変では肝細胞癌の発症率が健常者の3倍以上である。
正答:4番
解説
■ 正答:5番 — アルコール性肝硬変では肝細胞癌の発症率が健常者の3倍以上である。
アルコール性肝硬変患者は肝細胞癌の高リスク群であり、健常者と比べて発症率は3倍以上(報告により5〜10倍)となります。これは肝硬変による肝機能低下と、アルコール代謝産物による発癌性変化が複合的に作用するためです。
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【各選択肢の解説】
1. アルコール性肝炎は自覚症状に乏しい。
❌ 誤り。アルコール性肝炎は症状が顕著で、発熱・黄疸・腹痛・肝腫大などの急性炎症所見が認められます。
2. アルコール性脂肪肝では腹痛がみられる。
❌ 誤り。アルコール性脂肪肝は通常無症状で、健診時に肝腫大や脂肪肝と指摘されることが多いです。腹痛は一般的な症状ではありません。
3. アルコール積算飲酒量と肝障害の発症率は無関係である。
❌ 誤り。積算飲酒量と肝障害発症率には強い相関関係があり、男性では1日平均60g以上、女性では40g以上の長期飲酒で発症リスクが著明に上昇します。
4. アルコール性肝硬変では断酒を続けても組織病変は正常化しない。
❌ 誤り。完全断酒により肝線維化の進行は停止し、早期段階では線維化の軽快や肝機能の改善が期待できます。ただし、完全な線維化退縮は困難です。
5. アルコール性肝硬変では肝細胞癌の発症率が健常者の3倍以上である。
✅ 正しい。アルコール性肝硬変は肝細胞癌の重要なリスク因子で、発症率は健常者の3〜10倍に達します。
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【試験対策ポイント】
- アルコール性肝炎:症状あり(発熱・黄疸)、アルコール性脂肪肝:無症状
- 積算飲酒量と肝障害発症に正相関(男性60g/日以上で危険)
- 肝硬変後の断酒:進行停止可だが線維化の完全正常化は不可、肝癌リスク3倍以上