第51回 作業療法士国家試験 午後 第3問
運動学第51回午後
第51回 作業療法士国家試験 午後 第3問(運動学)の正答は 3 です。Zancolli分類C6Aは、手関節背屈が不可能または弱い段階であり、前腕回外と手関節伸展が主要な残存機能となる。
問題
20歳の女性。頸髄完全損傷、Zancolliの四肢麻痺上肢機能分類でC6A。洗顔動作を図に示す。左上肢を用いて体幹を前傾し洗面台に顔を近づけることができる。この動作の力源となる筋はどれか。
- 1. 三角筋
- 2. 腕橈骨筋
- 3. 上腕二頭筋 ✓
- 4. 橈側手根屈筋
- 5. 橈側手根伸筋
正答:3番
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解説
■ 正答:3番 — 上腕二頭筋
Zancolli分類C6Aは、手関節背屈が不可能または弱い段階であり、前腕回外と手関節伸展が主要な残存機能となる。図は洗顔時に左上肢を洗面台に置き、体幹を前傾させる様子を示している。この場面では上肢を支点として体幹を引き寄せるように前傾しており、肘関節屈曲力(上腕二頭筋)が主たる力源となる。
【各選択肢の解説】
1. 三角筋
❌ 誤り。三角筋は肩関節の外転・屈曲・伸展に作用する。C6Aでは三角筋は残存していることが多いが、この動作(体幹を前傾させる引き込み動作)の主力ではない。
❌ 誤り。三角筋は肩関節の外転・屈曲・伸展に作用する。C6Aでは三角筋は残存していることが多いが、この動作(体幹を前傾させる引き込み動作)の主力ではない。
2. 腕橈骨筋
❌ 誤り。腕橈骨筋は肘屈曲補助筋であり、C6Aでも残存するが、強力な肘屈曲力は主に上腕二頭筋が担う。
❌ 誤り。腕橈骨筋は肘屈曲補助筋であり、C6Aでも残存するが、強力な肘屈曲力は主に上腕二頭筋が担う。
3. 上腕二頭筋
✅ 正しい。C6Aでは上腕二頭筋(C5〜C6支配)が残存しており、洗面台に置いた上肢を手がかりに体幹を引き寄せる際、肘関節屈曲力が主な力源となる。前腕回外も上腕二頭筋の作用であり、洗面台への接触安定にも貢献する。
✅ 正しい。C6Aでは上腕二頭筋(C5〜C6支配)が残存しており、洗面台に置いた上肢を手がかりに体幹を引き寄せる際、肘関節屈曲力が主な力源となる。前腕回外も上腕二頭筋の作用であり、洗面台への接触安定にも貢献する。
4. 橈側手根屈筋
❌ 誤り。橈側手根屈筋はC6〜C7支配であり、C6Aでは麻痺または著しく低下している。手関節屈曲の力源にはならない。
❌ 誤り。橈側手根屈筋はC6〜C7支配であり、C6Aでは麻痺または著しく低下している。手関節屈曲の力源にはならない。
5. 橈側手根伸筋
❌ 誤り。橈側手根伸筋はC6B以降で使用可能になる筋であり、C6Aでは機能していない。
❌ 誤り。橈側手根伸筋はC6B以降で使用可能になる筋であり、C6Aでは機能していない。
【試験対策ポイント】
Zancolli四肢麻痺上肢機能分類の残存筋(主要部分)
| 分類 | 主な残存筋 |
|---|---|
| C5 | 三角筋、上腕二頭筋(部分) |
| C6A | 上腕二頭筋、腕橈骨筋、橈側手根伸筋(弱) |
| C6B1 | 橈側手根伸筋(実用的)、回内円筋 |
| C6B2 | 尺側手根伸筋追加 |
| C7 | 上腕三頭筋、指伸筋 |
- C6Aのキーワード:「上腕二頭筋を力源とした動作補償」
- 洗顔・食事動作での体幹前傾は肘屈曲力の活用が定番問題
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