OTカコモン作業療法士国家試験 過去問・解説

第51回 作業療法士国家試験 午後 第2問

臨床医学第51回午後

第51回 作業療法士国家試験 午後 第2問(臨床医学)の正答は 3 です。頭部CTでは右(画像上は左側)大脳半球の頭頂側頭葉領域に低吸収域(梗塞巣)が認められる。

問題
82歳の女性。右利き。脳梗塞を発症して1か月が経過した。頭部CT(別冊No.1)を別に示す。この患者にみられる症状で正しいのはどれか。
第51回午後第2問 図
  1. 1. Broca失語
  2. 2. 他人の手徴候
  3. 3. 半側空間無視
  4. 4. Gerstmann症候群
  5. 5. 超皮質性感覚性失語

正答:3番

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解説
■ 正答:3番 — 半側空間無視

頭部CTでは右(画像上は左側)大脳半球の頭頂側頭葉領域に低吸収域(梗塞巣)が認められる。右利きの患者において、右半球(非優位半球)の頭頂葉〜側頭頭頂接合部の梗塞は半側空間無視(左側無視)を引き起こす代表的な病巣である。


【各選択肢の解説】

1. Broca失語
❌ 誤り。Broca野は左半球の前頭葉下前頭回(Brodmann44・45野)に位置する。今回の梗塞巣は右半球であるため、Broca失語は生じない。
2. 他人の手徴候
❌ 誤り。他人の手徴候(alien hand sign)は脳梁や内側前頭前野の損傷で生じることが多い。今回の病巣とは対応しない。
3. 半側空間無視
✅ 正しい。右半球の頭頂葉・側頭頭頂接合部(TPJ)は空間認知に優位な領域であり、その梗塞により左半側空間無視が生じる。右利き患者で右半球病変という点がポイント。
4. Gerstmann症候群
❌ 誤り。Gerstmann症候群(失算・失書・手指失認・左右失認の4徴)は左半球の頭頂葉角回(Brodmann39野)の損傷で生じる。右半球病変では生じない。
5. 超皮質性感覚性失語
❌ 誤り。超皮質性感覚性失語は左半球の優位半球病変(Wernicke野周囲の分水嶺領域)で生じる。今回の右半球梗塞とは一致しない。

【試験対策ポイント】

右半球 vs 左半球の主な症状対比

病巣代表的症状
右半球(頭頂葉)左半側空間無視、着衣失行、病態失認(アノソグノジア)
左半球(前頭葉)Broca失語、運動性失語
左半球(頭頂葉)Gerstmann症候群、観念失行
左半球(側頭葉)Wernicke失語、感覚性失語
  • CTで低吸収域の「側(右・左)」と「領域(前頭・頭頂・側頭)」を正確に読み取る練習をすること
  • 半側空間無視は右半球損傷の頻出症状として繰り返し出題される
✍️ この解説の作成・点検

ST-Toolbox編集部(リハビリテーション領域の国家資格を持つ現役専門職が運営)が、作業療法士領域の有資格者の知見と標準的な教科書・ガイドラインに基づいて作成・点検しています。解説の下書きにはAIを活用し、人が確認・点検したうえで公開しています。

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