OTカコモン作業療法士国家試験 過去問・解説

第51回 作業療法士国家試験 午後 第9問

作業療法治療学第51回午後

第51回 作業療法士国家試験 午後 第9問(作業療法治療学)の正答は 2 です。ALS患者で全身MMT1(わずかな筋収縮のみ、実用的な動作不能)であり、体幹・四肢すべての支持が必要な状態である。

問題
在宅療養中のALS患者。筋力は頸部体幹四肢MMT1である。関節拘縮はない。ベッド、車椅子移乗にリフトを導入することとなった。この患者に適した吊り具はどれか。
第51回午後第9問 図
  1. 1. 図1
  2. 2. 図2
  3. 3. 図3
  4. 4. 図4
  5. 5. 図5

正答:2番

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解説
■ 正答:2番 — 全身用スリング(ユニバーサルスリング)

ALS患者で全身MMT1(わずかな筋収縮のみ、実用的な動作不能)であり、体幹・四肢すべての支持が必要な状態である。この状況では頭頸部を含む全身を包む形のフルボディ(全身用)スリングが必要となる。図2は頭部支持を含む全身包み込み型のスリング(ユニバーサル/全身用)であり、最も適切である。


【各選択肢の解説】

1. 図1(標準型スリング・座位保持型)
❌ 誤り。体幹と臀部をサポートするが頭部支持がない形状に見える。MMT1で頸部筋力もない本症例では頭部が保持できず不適切。
2. 図2(全身用スリング・頭部支持付き)
✅ 正しい。頭部から臀部まで全身を包む形のスリングで、頸部・体幹筋力がほぼゼロの全身性筋力低下患者に適している。ALSの進行期に対応した吊り具。
3. 図3(開脚型スリング・セパレートタイプ)
❌ 誤り。トイレ使用時などに使われる開脚タイプ。体幹支持はあるが頭部サポートが弱く、全身MMT1の患者には不適切。
4. 図4(肩口スリングベルト・簡易型)
❌ 誤り。肩部のみのベルト状で全身支持機能がない。自立度の高い患者の補助的使用を想定したものであり、全身麻痺患者には不適。
5. 図5(車椅子一体型リフト)
❌ 誤り。これはリフト付き車椅子(チルト・リクライニング型)の全体像であり、吊り具(スリング)ではない。

【試験対策ポイント】

スリング(吊り具)の種類と適応

スリングタイプ適応
全身用(ユニバーサル)頸部・体幹筋力低下、全身麻痺(ALS進行期など)
標準型(座位保持型)体幹機能ある程度残存
開脚型(セパレート)トイレ動作時
簡易ベルト型軽度介助、残存筋力あり
  • ALSの進行期=頭部支持付き全身型スリングが定番の組み合わせ
  • MMTのスコアと日常生活介助量の関係も整理しておくこと
✍️ この解説の作成・点検

ST-Toolbox編集部(リハビリテーション領域の国家資格を持つ現役専門職が運営)が、作業療法士領域の有資格者の知見と標準的な教科書・ガイドラインに基づいて作成・点検しています。解説の下書きにはAIを活用し、人が確認・点検したうえで公開しています。

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