第51回 作業療法士国家試験 午後 第13問
臨床心理学第51回午後
27歳の女性。20歳ころに友人に勧められて覚醒剤を使用した。その後、常用するようになり、逮捕および服役を経験した。釈放後に民間のリハビリ施設を利用しながらアルバイトをしていた。1か月前から同僚とのトラブルが続き、最近になり幻覚妄想様の発言が出現したため、父親に連れられて精神科を受診し、入院となった。入院後3週目に作業療法が処方された。導入初期のプログラムとして適切でないのはどれか。\n1. 疾病について学習する。\n2. 生活技能訓練に参加する。\n3. ピアサポーターと交流する。\n4. 軽運動プログラムに参加する。\n5. グループリーダーを体験する。
- 1. 疾病について学習する。
- 2. 生活技能訓練に参加する。
- 3. ピアサポーターと交流する。
- 4. 軽運動プログラムに参加する。
- 5. グループリーダーを体験する。 ✓
正答:5番
解説
■ 正答:5番 — グループリーダーを体験する。
本症例は覚醒剤の急性中毒による幻覚妄想状態で、入院3週目という導入初期段階にあります。この時期は患者の精神状態が不安定であり、責任のある役割体験は適切ではありません。
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【各選択肢の解説】
1. 疾病について学習する。
✅ 正しい。導入初期は疾病の認識と理解を深める心理教育が重要であり、再発防止の基盤となります。
2. 生活技能訓練に参加する。
✅ 正しい。日常生活動作や対人スキルの基礎的な訓練は、導入初期から段階的に開始すべき基本的プログラムです。
3. ピアサポーターと交流する。
✅ 正しい。同じ経験を持つピアサポーターとの交流は、本人の動機付けや希望醸成に有効であり、導入初期から有益です。
4. 軽運動プログラムに参加する。
✅ 正しい。軽い身体活動はストレス低減と身体機能維持に役立ち、導入初期でも安全に実施できます。
5. グループリーダーを体験する。
❌ 誤り。幻覚妄想状態が残存する導入初期に、グループ内で責任のあるリーダー役を担わせることは、患者の負担過剰となり症状悪化のリスクがあります。段階的な回復後の中期~後期段階が適切です。
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【試験対策ポイント】
- 導入初期は「低負荷・低責任」の活動から開始
- グループリーダー体験は中期以降の段階的役割拡大の一環
- 薬物乱用・依存の作業療法:心理教育→生活技能訓練→社会参加の順序が基本