OTカコモン — 作業療法士国家試験 過去問・解説

第51回 作業療法士国家試験 午後 第16問

作業療法治療学第51回午後
14歳の女子。生来健康で活発であった。6か月前からダイエットを契機に、拒食や過食嘔吐をするようになり、体重が58kg(身長158cm)から41kgまで減少した。心配した母親に連れられて精神科を受診し、入院となった。3週後、体重は47kgを超えて作業療法が開始となったが、部屋にある料理の本をずっと眺めており「したいことに集中できない」と訴えた。この患者に対する作業療法士の説明として適切なのはどれか。\n1. 「気分転換できる作業を探しましょう」\n2. 「復学に向けた計画を考えていきましょう」\n3. 「料理に興味があるのですね。簡単なものから作ってみましょう」\n4. 「食物から距離を取るために、ここでは料理の本を見るのはやめましょう」\n5. 「今は休養が大事な時期です。何もせずゆっくり過ごすことを目標にしましょう」
  1. 1. 「気分転換できる作業を探しましょう」 ✓
  2. 2. 「復学に向けた計画を考えていきましょう」
  3. 3. 「料理に興味があるのですね。簡単なものから作ってみましょう」
  4. 4. 「食物から距離を取るために、ここでは料理の本を見るのはやめましょう」
  5. 5. 「今は休養が大事な時期です。何もせずゆっくり過ごすことを目標にしましょう」

正答:1番

解説
■ 正答:1番 — 「気分転換できる作業を探しましょう」 摂食障害患者の回復初期段階では、食物への過度な執着が症状の一部です。患者が料理の本に執着している状態は、摂食障害の思考パターンが続いていることを示しており、作業療法士は患者の注意を他の活動へ段階的に向け直す必要があります。気分転換できる作業を提案することで、食物への執着から気をそらし、精神的距離を保ちながら回復を支援する適切なアプローチです。 --- 【各選択肢の解説】 1. 「気分転換できる作業を探しましょう」 ✅ 正しい。摂食障害患者の食物への執着から注意をそらし、心理的な距離を置きながら他の活動への関心を広げる段階的で治療的なアプローチです。 2. 「復学に向けた計画を考えていきましょう」 ❌ 誤り。入院3週間という急性期段階では、まず心身の安定化と日常生活機能の改善が優先であり、復学などの社会復帰計画は時期尚早です。 3. 「料理に興味があるのですね。簡単なものから作ってみましょう」 ❌ 誤り。摂食障害患者が料理に執着している状態で調理実習を勧めることは、食物への過度な関心をさらに強化し、治療に逆行します。 4. 「食物から距離を取るために、ここでは料理の本を見るのはやめましょう」 ❌ 誤り。強制的な制限は患者の反発や不信感を招きます。段階的で本人の協力を得たアプローチが治療的です。 5. 「今は休養が大事な時期です。何もせずゆっくり過ごすことを目標にしましょう」 ❌ 誤り。作業療法は精神機能と生活機能の向上を目指すもので、無為な休養のみでは回復支援にはなりません。 --- 【試験対策ポイント】 ・摂食障害の作業療法は患者の執着的思考から段階的に注意をそらすこと ・入院急性期は「社会復帰」より「基本的日常生活機能の安定化」が優先 ・強制的禁止より「動機づけと段階的活動設定」が治療的アプローチ
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