第51回 作業療法士国家試験 午後 第85問
臨床医学第51回午後
胃全摘出術後に起こりやすいのはどれか。\n1. 脱水\n2. 貧血\n3. 脂肪便\n4. 出血傾向\n5. 低蛋白血症
- 1. 脱水
- 2. 貧血 ✓
- 3. 脂肪便
- 4. 出血傾向
- 5. 低蛋白血症
正答:2番
解説
■ 正答:2番 — 貧血
胃全摘出術後は、ビタミンB12吸収障害と鉄分吸収低下により、巨赤芽球性貧血と鉄欠乏性貧血の両者が起こりやすくなります。特にビタミンB12は胃の壁細胞から分泌される内因子がなくなるため、回腸での吸収ができず数年後に貧血が顕著になります。
---
【各選択肢の解説】
1. 脱水
❌ 誤り。胃全摘出術後の主症状ではありません。むしろダンピング症候群で下痢が起こるため注意が必要ですが、脱水そのものが特異的な合併症ではありません。
2. 貧血
✅ 正しい。ビタミンB12吸収低下(内因子喪失)と鉄分吸収障害により、術後数ヶ月~数年で貧血が高率に発症します。
3. 脂肪便
❌ 誤り。脂肪便は膵機能不全や胆汁分泌異常で起こります。胃全摘出術の直接的な合併症ではありません。
4. 出血傾向
❌ 誤り。ビタミンK吸収障害は小腸切除時に問題となり、胃全摘出術の典型的合併症ではありません。
5. 低蛋白血症
❌ 誤り。タンパク質吸収は小腸で行われるため、適切な食事摂取があれば起こりにくいです。
---
【試験対策ポイント】
- 胃全摘出術 → ビタミンB12吸収障害が最重要合併症
- 内因子喪失 → 回腸でのB12吸収不可 → 巨赤芽球性貧血
- ダンピング症候群も重要な術後合併症