第52回 作業療法士国家試験 午前 第3問
身体障害作業療法第52回午前
65歳の女性。右利き。右被殻出血による左片麻痺。発症後4か月が経過した。Brunnstrom法ステージは左上肢Ⅳ、左手指Ⅳ、左下肢Ⅵ。両手で可能な動作はどれか。
1. 網戸を取り外す。
2. 掃除機をかける。
3. 天井の蛍光灯を変える。
4. 豆腐を手掌の上で切る。
5. エプロンの腰ひもを後ろで結ぶ。
- 1. 網戸を取り外す。
- 2. 掃除機をかける。 ✓
- 3. 天井の蛍光灯を変える。
- 4. 豆腐を手掌の上で切る。
- 5. エプロンの腰ひもを後ろで結ぶ。
正答:2番
解説
■ 正答:2番 — 掃除機をかける。
左被殻出血で左片麻痺、Brunnstrom法ステージが左上肢Ⅳ・手指Ⅳ・左下肢Ⅵという機能レベルでは、両手協調動作のうち、麻痺側が補助的役割を果たす活動が可能です。掃除機は健側がハンドル操作をリードし、麻痺側は軽く把持するだけで可能な動作です。
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【各選択肢の解説】
1. 網戸を取り外す。
❌ 誤り。片手で枠を抑えながら、もう片手で引き出す動作が必要で、麻痺側の正確な手指操作と把持力が不十分。
2. 掃除機をかける。
✅ 正しい。健側がメインハンドル操作、麻痺側は軽く把持補助するだけで可能。下肢Ⅵ(ほぼ正常)で移動も実行可能。
3. 天井の蛍光灯を変える。
❌ 誤り。上肢Ⅳ段階では肩の挙上と肘屈曲の随意性が限定的で、頭上での正確な操作は困難。
4. 豆腐を手掌の上で切る。
❌ 誤り。手指Ⅳ段階では分離運動が不完全で、麻痺側手掌で対象物を保持しながら健側で刃物操作する協調は安全性の観点から不可能。
5. エプロンの腰ひもを後ろで結ぶ。
❌ 誤り。両手を背後に回して結ぶ動作は肩関節外転・外旋、手指の分離運動が必要で、手指Ⅳ段階では困難。
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【試験対策ポイント】
・Brunnstrom法ステージ別の日常生活動作:上肢Ⅳは「把持+簡易操作」、手指Ⅳは「分離不完全」、下肢Ⅵは「ほぼ正常」
・両手協調動作の実行可能性は「麻痺側の役割」で判断(リード vs 補助)
・片麻痺4か月は回復の停滞期と位置づけ、現ステージでの能力評価が重要