第52回 作業療法士国家試験 午前 第11問
リハビリテーション医学第52回午前
49歳の女性。多発性筋炎で入院中である。ステロイドによる寛解を認め、ベッドサイドでのリハビリテーションが開始された。この患者の運動負荷を調節する際に指標となる血液検査はどれか。
1. 総ビリルビン
2. クレアチニン
3. 血中尿素窒素
4. クレアチンキナーゼ
5. アルカリフォスファターゼ
- 1. 総ビリルビン
- 2. クレアチニン
- 3. 血中尿素窒素
- 4. クレアチンキナーゼ ✓
- 5. アルカリフォスファターゼ
正答:4番
解説
■ 正答:4番 — クレアチンキナーゼ
多発性筋炎は筋破壊を伴う炎症性疾患であり、運動負荷により筋損傷が拡大する危険性があります。クレアチンキナーゼ(CK)は筋障害の指標として最適であり、この値が低下していることが運動負荷実施の安全性を示すため、運動強度調節の直接的な指標となります。
---
【各選択肢の解説】
1. 総ビリルビン
❌ 誤り。肝機能の指標であり、多発性筋炎の運動負荷とは直接関連がありません。
2. クレアチニン
❌ 誤り。腎機能の指標です。運動負荷による筋損傷の評価には適していません。
3. 血中尿素窒素
❌ 誤り。腎機能や栄養状態の指標であり、筋障害の直接的な評価には使用されません。
4. クレアチンキナーゼ
✅ 正しい。筋損傷により血中に遊離され、多発性筋炎の活動性と筋破壊の程度を反映します。値が低下していれば運動負荷の段階的な増加が安全です。
5. アルカリフォスファターゼ
❌ 誤り。肝臓や骨の酵素で、筋障害の評価には適していません。
---
【試験対策ポイント】
・多発性筋炎の活動性指標:CK、ASO、LDH(特にCKが最重要)
・寛解確認と運動負荷開始の条件:CK値が正常化または著しく低下していること
・他の筋疾患(筋ジストロフィー、重症筋無力症)でもCKが重要な指標