OTカコモン作業療法士国家試験 過去問・解説

第52回 作業療法士国家試験 午前 第32問

身体障害作業療法第52回午前

第52回 作業療法士国家試験 午前 第32問(身体障害作業療法)の正答は 3 です。全般性注意障害では注意容量が低下しており、複数の刺激・課題への対処が困難。

問題
右半球損傷による全般性注意障害の片麻痺患者に対する初期の基本動作支援について正しいのはどれか。
  1. 1. 移乗動作の誤りを繰り返し修正する。
  2. 2. 杖歩行は複数人とすれ違う環境から開始する。
  3. 3. 車椅子駆動練習は外乱の少ない環境から開始する。
  4. 4. 寝返りにおける性急な動作は口頭指示で修正する。
  5. 5. 起き上がり動作は一連の動作を一度に口頭で指導する。

正答:3番

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解説
■ 正答:3番 — 車椅子駆動練習は外乱の少ない環境から開始する。

全般性注意障害では注意容量が低下しており、複数の刺激・課題への対処が困難。初期の基本動作支援では刺激・外乱を最小化した環境から段階的に難易度を上げることが基本原則である。


【各選択肢の解説】

1. 移乗動作の誤りを繰り返し修正する。
❌ 誤り。注意障害患者では繰り返しの口頭修正は混乱・エラー固定につながりやすい。環境調整・動作の単純化が先決。
2. 杖歩行は複数人とすれ違う環境から開始する。
❌ 誤り。複数の人・刺激が存在する環境は注意障害患者には過負荷。人通りのない静かな環境から開始する。
3. 車椅子駆動練習は外乱の少ない環境から開始する。
✅ 正しい。注意障害の初期介入の原則は低刺激・単純環境から段階的に刺激を増やすこと。廊下の端・人の少ない時間帯など外乱を排除した環境が適切。
4. 寝返りにおける性急な動作は口頭指示で修正する。
❌ 誤り。注意障害では長い口頭指示の処理が困難。短い・一つずつ・視覚的手がかりを活用する方が効果的。
5. 起き上がり動作は一連の動作を一度に口頭で指導する。
❌ 誤り。一連の複雑な動作を一度に口頭説明することは注意障害患者には適さない。一動作ずつ段階的に指導する。

【試験対策ポイント】

注意障害の作業療法原則:①環境の単純化・低刺激化、②課題の単純化・一段階ずつ、③視覚的手がかりの活用、④成功体験の積み重ね。口頭指示は短く・明確に。


✍️ この解説の作成・点検

ST-Toolbox編集部(リハビリテーション領域の国家資格を持つ現役専門職が運営)が、作業療法士領域の有資格者の知見と標準的な教科書・ガイドラインに基づいて作成・点検しています。解説の下書きにはAIを活用し、人が確認・点検したうえで公開しています。

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