OTカコモン作業療法士国家試験 過去問・解説

第53回 作業療法士国家試験 午前 第8問

作業療法評価学第53回午前

第53回 作業療法士国家試験 午前 第8問(作業療法評価学)の正答は 2 です。図の腕神経叢損傷図では、上部(C5・C6レベルの上神経幹付近)と、中〜下部(C8・Th1レベルの下神経幹付近)の2か所に損傷部位(×印)が示されている。

問題
図のような腕神経叢損傷で障害される動きはどれか。
第53回午前第8問 図
  1. 1. 肩甲帯の挙上
  2. 2. 肘関節の屈曲
  3. 3. 手関節の背屈
  4. 4. 肩関節の外転
  5. 5. 肩関節の水平伸展

正答:2番

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解説
■ 正答:2番 — 肘関節の屈曲

図の腕神経叢損傷図では、上部(C5・C6レベルの上神経幹付近)と、中〜下部(C8・Th1レベルの下神経幹付近)の2か所に損傷部位(×印)が示されている。C5・C6由来の筋皮神経が障害されるため、肘関節屈曲(上腕二頭筋・上腕筋)が障害される。


【各選択肢の解説】

1. 肩甲帯の挙上
❌ 誤り。肩甲帯の挙上は僧帽筋(副神経・頸神経叢)および肩甲挙筋(C3〜C5)が担う。腕神経叢の損傷のみでは通常障害されにくい。
2. 肘関節の屈曲
✅ 正しい。肘関節屈曲の主動筋は上腕二頭筋・上腕筋(筋皮神経、C5・C6)である。図の上部損傷(C5・C6相当)によって筋皮神経が障害され、肘関節屈曲が障害される。
3. 手関節の背屈
❌ 誤り。手関節背屈は橈骨神経(C6・C7)支配の橈側手根伸筋が担う。C7が温存されていれば影響は限定的である。
4. 肩関節の外転
❌ 誤り。肩関節外転は三角筋(腋窩神経、C5・C6)が担うが、図の損傷が上神経幹より遠位であれば腋窩神経が保たれる可能性もある。本問では肘屈曲障害が最も確実に生じる。
5. 肩関節の水平伸展
❌ 誤り。肩関節水平伸展は大円筋・三角筋後部(腋窩神経・胸背神経、C5〜C7)が担い、本問の損傷パターンでの最優先の障害ではない。

【試験対策ポイント】

腕神経叢の上部損傷(Erb麻痺相当:C5・C6)の障害動作:

  • 肘関節屈曲(筋皮神経:C5・C6)
  • 肩関節外転(腋窩神経:C5・C6)
  • 前腕回外
下部損傷(Klumpke麻痺相当:C8・Th1)の障害:
  • 手内在筋(鷲手様変形)
  • 小指・環指の感覚障害
図の損傷部位が上部(C5・C6)であれば「肘屈曲・肩外転」が主な障害と覚えること。


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ST-Toolbox編集部(リハビリテーション領域の国家資格を持つ現役専門職が運営)が、作業療法士領域の有資格者の知見と標準的な教科書・ガイドラインに基づいて作成・点検しています。解説の下書きにはAIを活用し、人が確認・点検したうえで公開しています。

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