OTカコモン — 作業療法士国家試験 過去問・解説

第53回 作業療法士国家試験 午前 第32問

作業療法評価学第53回午前
後方アプローチによる人工股関節置換術後の動作で正しいのはどれか。 1. 低めのソファーに座る。 2. 健側を下にして横になる。 3. 床の物を拾うときは患側を後方に引く。 4. 階段を降りるときは健側から先に下ろす。 5. ベッドに這い上がるときは患側の膝を先につく。
  1. 1. 低めのソファーに座る。
  2. 2. 健側を下にして横になる。
  3. 3. 床の物を拾うときは患側を後方に引く。 ✓
  4. 4. 階段を降りるときは健側から先に下ろす。
  5. 5. ベッドに這い上がるときは患側の膝を先につく。

正答:3番

解説
■ 正答:3番 — 床の物を拾うときは患側を後方に引く。 後方アプローチでの人工股関節置換術では、股関節の後方関節包が損傷されるため、股関節の過度な屈曲・内転・内旋を避ける必要があります。患側を後方に引く動作は股関節を伸展位に保ち、関節包の過度な変形を防ぐため正しい動作です。 --- 【各選択肢の解説】 1. 低めのソファーに座る。 ❌ 誤り。低いソファーは股関節の屈曲角度が大きくなり、後方脱臼のリスクが高まります。高さ45cm以上の椅子が推奨されます。 2. 健側を下にして横になる。 ❌ 誤り。健側を下にすると患側の股関節が内転・内旋しやすくなり脱臼リスクが高まります。患側を下にするか、両側の間に枕を挟んで外転位を保つべきです。 3. 床の物を拾うときは患側を後方に引く。 ✅ 正しい。患側を後方に引く動作により股関節は伸展位となり、後方脱臼を防げます。 4. 階段を降りるときは健側から先に下ろす。 ❌ 誤り。階段を降りるときは患側から先に下ろし、その後健側を下ろします(患足→健足)。上るときは逆です。 5. ベッドに這い上がるときは患側の膝を先につく。 ❌ 誤り。患側の膝を先につくと股関節が屈曲・内転・内旋する危険があります。健側の膝を先につけるべきです。 --- 【試験対策ポイント】 • 後方アプローチ:股関節の屈曲・内転・内旋制限が原則 • 座位の安全基準:股関節屈曲角度90°以下、高さ45cm以上の椅子使用 • 階段昇降:上り=患足優先、下り=健足優先(杖→患足→健足の順)
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