第53回 作業療法士国家試験 午前 第35問
作業療法評価学第53回午前
多発性硬化症に対する作業療法で正しいのはどれか。
1. MS fatigue に対して、Borg 指数 15 に運動強度を設定する。
2. Uhthoff 徴候に対して、室温を 25 ℃以下に設定して運動を行う。
3. 筋力低下に対して、漸増抵抗運動を行う。
4. 視力障害を伴う協調性運動障害に対して、Frenkel 体操を行う。
5. 有痛性強直性けいれんに対して、他動的関節可動域運動を行う。
- 1. MS fatigue に対して、Borg 指数 15 に運動強度を設定する。
- 2. Uhthoff 徴候に対して、室温を 25 ℃以下に設定して運動を行う。 ✓
- 3. 筋力低下に対して、漸増抵抗運動を行う。
- 4. 視力障害を伴う協調性運動障害に対して、Frenkel 体操を行う。
- 5. 有痛性強直性けいれんに対して、他動的関節可動域運動を行う。
正答:2番
解説
■ 正答:2番 — Uhthoff徴候に対して、室温を25℃以下に設定して運動を行う。
Uhthoff徴候は体温上昇により神経伝導が悪化する現象であり、運動時の環境温度管理は重要な治療原則です。室温を低めに設定することで体温上昇を抑制し、症状悪化を防ぎます。
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【各選択肢の解説】
1. MS fatigue に対して、Borg 指数 15 に運動強度を設定する。
❌ 誤り。MS fatigue(多発性硬化症疲労)では、高強度運動は症状を悪化させるため、Borg指数は11~13(低~中程度強度)に設定すべきです。
2. Uhthoff 徴候に対して、室温を 25 ℃以下に設定して運動を行う。
✅ 正しい。体温上昇が神経伝導を悪化させるため、冷却環境での運動実施が標準的な対応です。
3. 筋力低下に対して、漸増抵抗運動を行う。
❌ 誤り。多発性硬化症では筋疲労が悪化につながるため、漸増抵抗運動より低~中程度強度の等張性運動が推奨されます。
4. 視力障害を伴う協調性運動障害に対して、Frenkel 体操を行う。
❌ 誤り。Frenkel体操は脊髄小脳変性症など視覚フィードバック可能な疾患が対象です。視力障害がある場合は不適切です。
5. 有痛性強直性けいれんに対して、他動的関節可動域運動を行う。
❌ 誤り。痛みを伴うため、他動運動は疼痛増悪のリスクがあります。温熱療法や薬物療法が優先されます。
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【試験対策ポイント】
• MS fatigue:低~中程度強度運動(Borg指数11~13)
• Uhthoff徴候:環境温度25℃以下での運動管理
• 多発性硬化症:筋疲労回避のため高強度運動は禁忌