第53回 作業療法士国家試験 午前 第35問
作業療法評価学第53回午前
第53回 作業療法士国家試験 午前 第35問(作業療法評価学)の正答は 2 です。Uhthoff徴候は、体温が上がると脱髄した神経の伝導が一時的に悪化し、症状が強まる多発性硬化症の特徴的な現象である。
問題
多発性硬化症に対する作業療法で正しいのはどれか。
- 1. MS fatigue に対して、Borg 指数 15 に運動強度を設定する。
- 2. Uhthoff 徴候に対して、室温を 25 ℃以下に設定して運動を行う。 ✓
- 3. 筋力低下に対して、漸増抵抗運動を行う。
- 4. 視力障害を伴う協調性運動障害に対して、Frenkel 体操を行う。
- 5. 有痛性強直性けいれんに対して、他動的関節可動域運動を行う。
正答:2番
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この問題の正答率(OTカコモン利用者の実データ)
初回正答率 57.1%参考値
14人の初回解答から算出(2026年10月21日時点)。母数が少ないため参考値です
同じ利用者の2回目以降の解答は除外しています(再挑戦を含めると正答率は実力より高く出るため)。国家試験の公式発表値ではなく、OTカコモンで実際に解かれた記録にもとづく数値です。
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解説
■ 正答:2番 — Uhthoff 徴候に対して、室温を 25 ℃以下に設定して運動を行う。
Uhthoff徴候は、体温が上がると脱髄した神経の伝導が一時的に悪化し、症状が強まる多発性硬化症の特徴的な現象である。運動で体温が上がらないよう涼しい環境で行うのが対策になる。多発性硬化症の作業療法は「疲労させない・体温を上げない」が軸である。
【各選択肢の解説】
1. MS fatigue に対して、Borg 指数 15 に運動強度を設定する。
❌ 誤り。Borg指数15は「きつい」に当たる強度で、疲労を強めてしまう。正しくは、ややきつい(13)以下の軽〜中等度の強度にとどめ、休息を挟みながら行う。
❌ 誤り。Borg指数15は「きつい」に当たる強度で、疲労を強めてしまう。正しくは、ややきつい(13)以下の軽〜中等度の強度にとどめ、休息を挟みながら行う。
2. Uhthoff 徴候に対して、室温を 25 ℃以下に設定して運動を行う。
✅ 正しい。(=正答)室温を低めにして運動中の体温上昇を抑えれば、症状の一時的な悪化を防げる。冷たい飲み物やクーリングを併用することもある。
✅ 正しい。(=正答)室温を低めにして運動中の体温上昇を抑えれば、症状の一時的な悪化を防げる。冷たい飲み物やクーリングを併用することもある。
3. 筋力低下に対して、漸増抵抗運動を行う。
❌ 誤り。漸増抵抗運動は最大反復回数を基準に負荷を段階的に高く設定していく方法で、高負荷を目指す設定は疲労や体温上昇につながりやすい。多発性硬化症でも筋力トレーニング自体は有効だが、正しくは、疲労を残さない低〜中等度の負荷で、休息を挟み体温の上昇に注意しながら行う。
❌ 誤り。漸増抵抗運動は最大反復回数を基準に負荷を段階的に高く設定していく方法で、高負荷を目指す設定は疲労や体温上昇につながりやすい。多発性硬化症でも筋力トレーニング自体は有効だが、正しくは、疲労を残さない低〜中等度の負荷で、休息を挟み体温の上昇に注意しながら行う。
4. 視力障害を伴う協調性運動障害に対して、Frenkel 体操を行う。
❌ 誤り。Frenkel体操は、目で手足の動きを見て確かめながら行い、視覚で位置覚の障害を補う練習である。正しくは、視力障害がある場合は視覚に頼れないため、重錘負荷や弾性包帯など固有感覚の入力を強める方法を検討する。
❌ 誤り。Frenkel体操は、目で手足の動きを見て確かめながら行い、視覚で位置覚の障害を補う練習である。正しくは、視力障害がある場合は視覚に頼れないため、重錘負荷や弾性包帯など固有感覚の入力を強める方法を検討する。
5. 有痛性強直性けいれんに対して、他動的関節可動域運動を行う。
❌ 誤り。有痛性強直性けいれんは、運動や触覚などの刺激をきっかけに起こる痛みを伴う短時間の筋のけいれんで、他動運動の刺激が誘因になりうる。正しくは、誘因となる刺激を避け、カルバマゼピンなどの薬物療法で抑える。
❌ 誤り。有痛性強直性けいれんは、運動や触覚などの刺激をきっかけに起こる痛みを伴う短時間の筋のけいれんで、他動運動の刺激が誘因になりうる。正しくは、誘因となる刺激を避け、カルバマゼピンなどの薬物療法で抑える。
【試験対策ポイント】
| 症状 | 対応 |
|---|---|
| Uhthoff徴候 | 涼しい環境・体温を上げない |
| MS fatigue | 軽〜中等度の強度・休息を挟む |
| 筋力低下 | 疲労を残さない負荷 |
| 視力障害を伴う失調 | 視覚に頼らない方法(重錘・弾性包帯) |
| 有痛性強直性けいれん | 誘因を避ける・薬物療法 |
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