第53回 作業療法士国家試験 午前 第37問
作業療法評価学第53回午前
慢性閉塞性肺疾患の患者に対する指導として正しいのはどれか。
1. 低脂肪食が良い。
2. 下肢の運動を行う。
3. 洗髪動作は両手で行う。
4. 発症後は禁煙の必要はない。
5. インフルエンザワクチンは勧めない。
- 1. 低脂肪食が良い。
- 2. 下肢の運動を行う。 ✓
- 3. 洗髪動作は両手で行う。
- 4. 発症後は禁煙の必要はない。
- 5. インフルエンザワクチンは勧めない。
正答:2番
解説
■ 正答:2番 — 下肢の運動を行う。
慢性閉塞性肺疾患(COPD)患者は低酸素血症を呈しやすいため、下肢の大きな筋群を使う運動は酸素利用効率が高く、全身持久力の改善に効果的です。リハビリテーションの基本として推奨されます。
---
【各選択肢の解説】
1. 低脂肪食が良い。
❌ 誤り。COPD患者は栄養状態の悪化による筋力低下が問題となるため、タンパク質を含むバランスの良い食事が必要です。むしろ栄養補給が重要です。
2. 下肢の運動を行う。
✅ 正しい。下肢の大きな筋群(大腿四頭筋など)を使う運動は酸素利用効率が良く、全身持久力や運動耐容能の向上に効果的で、COPD患者のリハビリテーションの中心です。
3. 洗髪動作は両手で行う。
❌ 誤り。洗髪時に両手を挙上すると呼吸が苦しくなり、労作呼吸困難が増悪します。片手ずつ行うか片手で行う方が呼吸効率が良好です。
4. 発症後は禁煙の必要はない。
❌ 誤り。COPD発症後であっても禁煙は重要です。喫煙は疾患の進行を加速させるため、禁煙指導は必須です。
5. インフルエンザワクチンは勧めない。
❌ 誤り。COPD患者は肺炎などの二次感染リスクが高いため、インフルエンザワクチンとニューモコッカスワクチンの接種が強く推奨されます。
---
【試験対策ポイント】
• COPD患者の呼吸効率:上肢挙上で労作呼吸困難増悪、下肢運動は酸素効率が良い
• 禁煙・ワクチン接種:疾患進行予防と感染症予防は重要な指導項目
• 栄養管理:低栄養による筋力低下防止が課題