OTカコモン作業療法士国家試験 過去問・解説

第53回 作業療法士国家試験 午後 第7問

作業療法評価学第53回午後

第53回 作業療法士国家試験 午後 第7問(作業療法評価学)の正答は 2 です。図から、手指屈曲拘縮を利用してフォークを手掌・手指で把持し(テノデーシス把持に近い形)、肘屈曲と前腕の動きで口元へリーチしている動作が確認できる。

問題
20歳の男性。頸髄完全損傷。手指屈曲拘縮以外の関節可動域制限はない。食事の際のフォークの把持と口元へのリーチの場面(別冊No. 3)を別に示す。この動作が獲得できる頸髄損傷患者のZancolliの四肢麻痺上肢機能分類の最上位レベルはどれか。
第53回午後第7問 図
  1. 1. C5A
  2. 2. C6A
  3. 3. C6B2
  4. 4. C7A
  5. 5. C8B

正答:2番

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解説
■ 正答:2番 — C6A

図から、手指屈曲拘縮を利用してフォークを手掌・手指で把持し(テノデーシス把持に近い形)、肘屈曲と前腕の動きで口元へリーチしている動作が確認できる。この動作は手内筋・手指伸筋の随意運動なしに、手指屈曲拘縮と重力・前腕回内外・肘屈曲で代償しており、C6Aレベルで可能な動作に相当する。


【各選択肢の解説】

1. C5A
❌ 誤り。C5Aは肩外転・肘屈曲が可能だが、手関節背屈は不可能であり、フォークの保持自体が困難である。
2. C6A
✅ 正しい。C6Aでは手関節背屈が可能となり、テノデーシス作用(手関節背屈→手指屈曲)を利用してカップや食器類の把持が可能となる。図の把持・口元へのリーチはC6Aで達成可能な最上位の動作に一致する。
3. C6B2
❌ 誤り。C6B2は橈側手根屈筋が機能し、より精巧な操作が可能だが、設問は「この動作が獲得できる最上位レベル」を問うており、C6Aがより低位(最低限)のレベルとして正答となる。
4. C7A
❌ 誤り。C7Aでは肘伸展・手指屈曲も加わり、この動作は容易に可能だが、「最上位レベル」の問いにおいてはより低位のC6Aが正答となる。
5. C8B
❌ 誤り。C8Bは手内筋も機能し、随意的な手指操作が可能なレベルであり、この動作の達成に必要な最低レベルとはかけ離れている。

【試験対策ポイント】

Zancolliの四肢麻痺上肢機能分類(頻出)

レベル主な残存機能食事動作
C5A肩外転・肘屈曲自力困難(BFO必要)
C6A手関節背屈テノデーシス把持で自力摂取可能
C6B1手関節背屈(強)より安定した把持
C6B2橈側手根屈筋カップ把持安定
C7A肘伸展追加さらに安定

テノデーシス把持が使えるようになる最低レベル=C6A」と覚える。手関節背屈により手指が屈曲し、物をつかむことができる。


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ST-Toolbox編集部(リハビリテーション領域の国家資格を持つ現役専門職が運営)が、作業療法士領域の有資格者の知見と標準的な教科書・ガイドラインに基づいて作成・点検しています。解説の下書きにはAIを活用し、人が確認・点検したうえで公開しています。

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