OTカコモン作業療法士国家試験 過去問・解説

第53回 作業療法士国家試験 午後 第11問

作業療法評価学第53回午後

第53回 作業療法士国家試験 午後 第11問(作業療法評価学)の正答は 2 です。緩和ケア病棟に入院中の終末期患者から「死んだらどうなるのでしょうか」と問いかけられた場面では、患者の感情・価値観・スピリチュアルペインを受け止めることが最優先である。

問題
43歳の女性。高校の美術教師。2年前に乏突起神経膠腫を発症した。現在緩和ケア病棟で疼痛緩和の治療を受けている。作業療法時に「死んだらどうなるのでしょうか」と問いかけられた。対応として最も適切なのはどれか。
  1. 1. 「よく分かりません」
  2. 2. 「あなたはどう思っていますか」
  3. 3. 「気持ちを切り替えて、作業をしましょう」
  4. 4. 「そんなことは心配しなくても大丈夫ですよ」
  5. 5. 「何か楽しくなるようなことを考えましょう」

正答:2番

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解説
■ 正答:2番 — 「あなたはどう思っていますか」

緩和ケア病棟に入院中の終末期患者から「死んだらどうなるのでしょうか」と問いかけられた場面では、患者の感情・価値観・スピリチュアルペインを受け止めることが最優先である。「あなたはどう思っていますか」と問い返すことで、患者自身の語りを引き出し、傾聴・共感の姿勢を示すことができる。


【各選択肢の解説】

1. 「よく分かりません」
❌ 誤り。事実として不明な問いではあるが、患者の問いを突き放す回答となり、信頼関係を損なう。
2. 「あなたはどう思っていますか」
✅ 正しい。患者の内面・価値観・気持ちを引き出すオープンクエスチョンであり、傾聴・共感を示す最も適切な対応である。スピリチュアルケアの基本姿勢に合致する。
3. 「気持ちを切り替えて、作業をしましょう」
❌ 誤り。患者の感情を無視し、話題を逸らす対応であり、治療的関係を著しく損なう。
4. 「そんなことは心配しなくても大丈夫ですよ」
❌ 誤り。根拠のない安心を与える虚偽的な励ましであり、患者の感情を軽視することになる。
5. 「何か楽しくなるようなことを考えましょう」
❌ 誤り。患者の不安・恐怖を否定し、感情表出を阻害する対応であり不適切である。

【試験対策ポイント】

終末期・緩和ケア場面でのコミュニケーション原則

  • 傾聴・共感・受容を基本とする
  • スピリチュアルペイン(存在の意味・死への問い)には「答え」を提供しない
  • オープンクエスチョン(「どう思いますか」「どんな気持ちですか」)で患者の語りを引き出す
  • 「大丈夫」「切り替えて」などの感情遮断・偽の安心は最悪の対応
患者の言葉を患者に返す」テクニックが正答になりやすいことを覚えておく。


✍️ この解説の作成・点検

ST-Toolbox編集部(リハビリテーション領域の国家資格を持つ現役専門職が運営)が、作業療法士領域の有資格者の知見と標準的な教科書・ガイドラインに基づいて作成・点検しています。解説の下書きにはAIを活用し、人が確認・点検したうえで公開しています。

それでも誤りが残ることがあります。「おかしいな」と思ったらお問い合わせから気軽に教えてください。確認のうえ修正し、皆さんと一緒に解説を育てていきます。

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