OTカコモン — 作業療法士国家試験 過去問・解説

第53回 作業療法士国家試験 午後 第29問

作業療法評価学第53回午後
筋萎縮性側索硬化症について正しいのはどれか。 1. 感覚障害が出現する。 2. 筋の線維束攣縮はない。 3. 針筋電図で多相波は出ない。 4. 脊髄前角細胞の障害はない。 5. 上位運動ニューロンは障害される。
  1. 1. 感覚障害が出現する。
  2. 2. 筋の線維束攣縮はない。
  3. 3. 針筋電図で多相波は出ない。
  4. 4. 脊髄前角細胞の障害はない。
  5. 5. 上位運動ニューロンは障害される。 ✓

正答:5番

解説
■ 正答:5番 — 上位運動ニューロンは障害される。 筋萎縮性側索硬化症(ALS)は上位運動ニューロン(皮質脊髄路)と下位運動ニューロン(脊髄前角細胞)の両者が選択的に障害される進行性疾患です。上位運動ニューロン障害により側索硬化(錐体路の硬化)が生じます。 --- 【各選択肢の解説】 1. 感覚障害が出現する。 ❌ 誤り。ALSは運動ニューロン疾患であり、感覚系は保たれるため感覚障害は出現しません。これがALS診断の重要な特徴です。 2. 筋の線維束攣縮はない。 ❌ 誤り。下位運動ニューロン障害により脊髄前角細胞が変性すると、その支配領域の筋線維が同期して不規則に収縮する線維束攣縮(fasciculation)が見られます。 3. 針筋電図で多相波は出ない。 ❌ 誤り。下位運動ニューロン脱落により再神経支配が進むと、運動単位の構成が変わり多相波(4相以上の波形)が出現します。 4. 脊髄前角細胞の障害はない。 ❌ 誤り。ALSの本質的な特徴は脊髄前角細胞(下位運動ニューロン)の選択的変性・脱落です。 5. 上位運動ニューロンは障害される。 ✅ 正しい。ALSでは皮質脊髄路の上位運動ニューロンが障害され、痙性麻痺と反射亢進を呈します。 --- 【試験対策ポイント】 • ALS=下位運動ニューロン+上位運動ニューロン障害の両者 • 感覚は保たれる(これが診断の鍵) • 線維束攣縮・筋萎縮は下位運動ニューロン障害の証拠
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