第54回 作業療法士国家試験 午前 第9問
身体障害作業療法第54回午前
第5頸髄不全四肢麻痺〈ASIA C〉患者の図の矢印の部分に褥瘡ができた。見直すべき動作で考えられるのはどれか。
1. 移乗
2. 座位保持
3. 立ち上がり
4. 起き上がり
5. プッシュアップ
- 1. 移乗
- 2. 座位保持
- 3. 立ち上がり
- 4. 起き上がり ✓
- 5. プッシュアップ
正答:4番
解説
■ 正答:4番 — 起き上がり
第5頸髄不全四肢麻痺では上肢機能が比較的温存されており、起き上がり動作時に体幹を前屈させる際、仙骨部や尾骨部などの坐骨結節周辺に過度な圧力がかかりやすい。矢印の部位(仙骨部・尾骨部と推定)の褥瘡は、臥位から座位への移行動作である起き上がり時の不適切な体重移動が原因となることが多い。
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【各選択肢の解説】
1. 移乗
❌ 誤り。移乗(ベッド↔車いす等)は主に坐骨結節に圧力がかかり、仙骨部褥瘡の直接的な原因とはなりにくい。
2. 座位保持
❌ 誤り。座位保持時は確かに坐骨結節への圧力が高いが、仙骨部褥瘡形成の主な原因ではなく、むしろ坐骨結節部の褥瘡を形成しやすい。
3. 立ち上がり
❌ 誤り。第5頸髄不全患者では立ち上がり動作は困難で、実施頻度が低い。仙骨部褥瘡の主要原因とはならない。
4. 起き上がり
✅ 正しい。臥位から座位への起き上がり時に体幹前屈が大きいと、仙骨部・尾骨部に集中的な圧力と剪断力がかかる。動作技術の改善が褥瘡予防に直結する。
5. プッシュアップ
❌ 誤り。プッシュアップは車いす座位での圧力除去動作であり、むしろ褥瘡予防に貢献する動作である。
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【試験対策ポイント】
- 脊髄損傷レベルと褥瘡好発部位:C5では仙骨部・尾骨部が圧倒的に多い
- 動作別圧力分布:起き上がり時の体幹前屈が仙骨部に最大圧力を生じさせる
- 褥瘬予防動作:プッシュアップ・側方体重移動などの圧力除去技術が重要