第54回 作業療法士国家試験 午前 第16問
発達障害作業療法第54回午前
17歳の男子。自閉症。自分なりの特定のやり方にこだわり融通が利かず、臨機応変に振る舞えずに失敗体験を積み重ね、自尊感情が著しく低下している。この常同性に関わる特性を踏まえた上での作業療法上の配慮として、最も重要なのはどれか。
1. 静かな環境で作業する。
2. 用件は具体的に伝える。
3. 図や表を用いた説明を行う。
4. 1つずつ段階を踏んで作業する。
5. 予定変更がある時は前もって伝える。
- 1. 静かな環境で作業する。
- 2. 用件は具体的に伝える。
- 3. 図や表を用いた説明を行う。
- 4. 1つずつ段階を踏んで作業する。
- 5. 予定変更がある時は前もって伝える。 ✓
正答:5番
解説
■ 正答:5番 — 予定変更がある時は前もって伝える。
自閉症の常同性(こだわり・融通の利かなさ)に対する作業療法では、予測可能性を高めることが最重要です。予定変更を事前告知することで、本人の不安軽減と自尊感情の低下を防ぐことができます。
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【各選択肢の解説】
1. 静かな環境で作業する。
❌ 誤り。感覚過敏への配慮は重要ですが、常同性に関わる「こだわりの融通性」という課題には直接対応していません。
2. 用件は具体的に伝える。
❌ 誤り。指示内容の明確化は有用ですが、常同性に基づく「予測不可能な変化への不安」には対応しません。
3. 図や表を用いた説明を行う。
❌ 誤り。視覚的支援は理解を助けますが、常同性そのものへの対応ではなく、理解促進の手段です。
4. 1つずつ段階を踏んで作業する。
❌ 誤り。段階化は課題分析としては妥当ですが、「自分なりのやり方へのこだわり」という本問の焦点には対応していません。
5. 予定変更がある時は前もって伝える。
✅ 正しい。自閉症の常同性は予測不可能性による不安を増加させます。事前告知により予測可能性を確保し、失敗体験や自尊感情低下を防ぐことができます。
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【試験対策ポイント】
・自閉症の常同性対策=予測可能性の確保が最優先
・事前告知・視覚的スケジュール提示が効果的
・こだわり対応と感覚配慮は別問題として区別すること