第54回 作業療法士国家試験 午前 第23問
臨床医学第54回午前
疾患と作業種目の組合せで正しいのはどれか。
1. 関節リウマチ ─────── 粘土細工
2. 小脳梗塞 ─────────── 切り絵
3. 脊髄小脳変性症 ───── 卓球
4. Parkinson病 ─────── 上方への輪通し
5. 慢性閉塞性肺疾患 ──── デコパージュ
- 1. 関節リウマチ ─────── 粘土細工
- 2. 小脳梗塞 ─────────── 切り絵
- 3. 脊髄小脳変性症 ───── 卓球
- 4. Parkinson病 ─────── 上方への輪通し ✓
- 5. 慢性閉塞性肺疾患 ──── デコパージュ
正答:4番
解説
■ 正答:4番 — Parkinson病 ─────── 上方への輪通し
Parkinson病患者は動作緩慢(bradykinesia)と姿勢反射障害により、下方への動作が困難になる傾向があります。上方への輪通しは上肢を挙上させる運動を促進し、姿勢反射の改善と上肢の活動性向上に有効な作業です。
---
【各選択肢の解説】
1. 関節リウマチ ─────── 粘土細工
❌ 誤り。粘土細工は握力を要し、炎症関節への過負荷となるため不適切です。関節リウマチには負荷の少ない作業(ビーズ通しなど)が推奨されます。
2. 小脳梗塞 ─────────── 切り絵
❌ 誤り。小脳梗塞による運動失調患者に細かい切り絵作業は困難で、失敗経験となり動機づけを低下させます。精密性を要さない粗大運動課題が適切です。
3. 脊髄小脳変性症 ───── 卓球
❌ 誤り。脊髄小脳変性症による運動失調患者は速度的な対応が困難であり、卓球は逆に失調を増悪させるリスクがあります。安定した課題が適切です。
4. Parkinson病 ─────── 上方への輪通し
✅ 正しい。上肢挙上運動により姿勢反射と動作性を促進でき、Parkinson病患者の治療的作業として有効です。
5. 慢性閉塞性肺疾患 ──── デコパージュ
❌ 誤り。デコパージュは細かい作業で持続的な前屈姿勢を強いられ、肺容量を圧迫します。軽い上肢作業で背部挙上が可能な作業が推奨されます。
---
【試験対策ポイント】
• Parkinson病:上方動作、姿勢反射改善が目的
• 小脳疾患(梗塞・脊髄小脳変性症):速度的課題や精密作業は避ける
• 関節リウマチ:負荷軽減、関節保護が必須
• COPD:呼吸と姿勢、特に肺圧迫を避ける配慮が重要