第54回 作業療法士国家試験 午前 第48問
臨床医学第54回午前
認知症患者に対する作業プログラムを作成する上での留意点で適切なのはどれか。
1. 活動の時間帯は覚醒水準に応じて設定する。
2. 新しい事に挑戦していくような活動を用いる。
3. 活動は多少幼稚になっても、可能な限り単純化する。
4. 生活史よりも、現在の状態を重視して活動を選択する。
5. 患者同士で作品への感想を述べ合う場面は作らないようにする。
- 1. 活動の時間帯は覚醒水準に応じて設定する。 ✓
- 2. 新しい事に挑戦していくような活動を用いる。
- 3. 活動は多少幼稚になっても、可能な限り単純化する。
- 4. 生活史よりも、現在の状態を重視して活動を選択する。
- 5. 患者同士で作品への感想を述べ合う場面は作らないようにする。
正答:1番
解説
■ 正答:1番 — 活動の時間帯は覚醒水準に応じて設定する。
認知症患者は日中の覚醒水準が変動しやすく、午前中や活動性が高い時間帯に作業プログラムを設定することが効果的です。患者の生活リズムと認知機能の状態に合わせたスケジューリングが重要な留意点となります。
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【各選択肢の解説】
1. 活動の時間帯は覚醒水準に応じて設定する。
✅ 正しい。認知症患者は時間帯によって覚醒水準や注意集中力が大きく変動するため、患者の最も活動性が高い時間帯を選択して作業プログラムを実施することが原則です。
2. 新しい事に挑戦していくような活動を用いる。
❌ 誤り。認知症患者は新しい情報の習得や学習が困難であるため、見当識障害や混乱を招きます。むしろ慣れた活動や生活史に関連した活動を用いるべきです。
3. 活動は多少幼稚になっても、可能な限り単純化する。
❌ 誤り。過度な単純化は患者の尊厳を損ない、心理的ストレスを増加させます。患者の能力レベルに合わせつつも、できる限り成人としての活動の質を保つ配慮が必要です。
4. 生活史よりも、現在の状態を重視して活動を選択する。
❌ 誤り。認知症患者にとって生活史は重要な心理的根拠であり、馴染み深い活動ほど実行機能が保持されます。むしろ生活史を活かした活動選択が原則です。
5. 患者同士で作品への感想を述べ合う場面は作らないようにする。
❌ 誤り。社会的交流や相互作用は認知症患者の心理的充足感を高め、孤立を防ぎます。適切に設定された集団活動は治療的価値があります。
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【試験対策ポイント】
• 認知症患者の覚醒水準は日内変動が大きく、午前中が最適
• 新規学習は困難→生活史に基づく見当識のある活動が有効
• 過度な単純化よりも尊厳と成人性の維持が重要