OTカコモン作業療法士国家試験 過去問・解説

第54回 作業療法士国家試験 午前 第91問

臨床医学第54回午前

第54回 作業療法士国家試験 午前 第91問(臨床医学)の正答は 5 です。運動神経伝導速度は、主に髄鞘(ミエリン)が傷むと低下する。

問題
下肢の末梢神経伝導検査で複数の神経に運動神経伝導速度低下を認めた。最も考えられる疾患はどれか。
  1. 1. 多発性筋炎
  2. 2. 視神経脊髄炎
  3. 3. 閉塞性動脈硬化症
  4. 4. 筋萎縮性側索硬化症
  5. 5. Guillain-Barré症候群 ✓

正答:5番

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この問題の正答率(OTカコモン利用者の実データ)

初回正答率 54.2%参考値

24人の初回解答から算出(2026年10月21日時点)。母数が少ないため参考値です

同じ利用者の2回目以降の解答は除外しています(再挑戦を含めると正答率は実力より高く出るため)。国家試験の公式発表値ではなく、OTカコモンで実際に解かれた記録にもとづく数値です。

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解説
■ 正答:5番 — Guillain-Barré症候群

運動神経伝導速度は、主に髄鞘(ミエリン)が傷むと低下する。複数の末梢神経で伝導速度が落ちていれば脱髄性の多発ニューロパチーを考え、選択肢では急性の脱髄性多発根神経炎を起こすGuillain-Barré症候群が当てはまる。他は筋・中枢神経・血管・運動ニューロンの病気である。


【各選択肢の解説】

1. 多発性筋炎
❌ 誤り。多発性筋炎は筋の病気で、神経伝導速度は低下しない。正しくは、神経伝導検査はほぼ正常で、針筋電図で筋原性変化(低振幅・短持続の運動単位電位)がみられ、血清CKが上昇する。
2. 視神経脊髄炎
❌ 誤り。視神経脊髄炎は末梢神経の病気ではない。正しくは、中枢神経(視神経・脊髄)の自己免疫性疾患で、視力障害や横断性脊髄炎を起こし、診断はMRIと抗アクアポリン4抗体で行う。
3. 閉塞性動脈硬化症
❌ 誤り。閉塞性動脈硬化症は複数の神経の伝導速度低下を示す病気ではない。正しくは、下肢の動脈の狭窄・閉塞による虚血の病気で、間欠性跛行が代表症状であり、足関節上腕血圧比(ABI)の低下で評価する。
4. 筋萎縮性側索硬化症
❌ 誤り。ALSは脱髄を起こさないため、伝導速度の明らかな低下はない。正しくは、上位・下位運動ニューロンの変性で、下位運動ニューロンの脱落により複合筋活動電位の振幅が低下し、感覚神経の伝導は保たれる。
5. Guillain-Barré症候群
✅ 正しい。(=正答)急性の脱髄型(AIDP)では、複数の運動神経で伝導速度の低下・遠位潜時やF波潜時の延長・伝導ブロックがみられる。なお軸索型では伝導速度より振幅の低下が目立つ。

【試験対策ポイント】

疾患神経伝導検査
Guillain-Barré症候群(脱髄型)伝導速度低下・伝導ブロック
ALS運動の振幅低下・感覚は正常
多発性筋炎ほぼ正常(筋電図で筋原性)

「速度が落ちる=脱髄」「振幅が落ちる=軸索・神経細胞の脱落」。

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