OTカコモン作業療法士国家試験 過去問・解説

第54回 作業療法士国家試験 午後 第5問

臨床医学第54回午後

第54回 作業療法士国家試験 午後 第5問(臨床医学)の正答は 4 です。頭部MRI拡散強調像では、画像の左側(=患者の右側:放線冠〜内包後脚相当部位)に高信号域(急性期梗塞巣)が認められる。

問題
80歳の女性。右利き。脳梗塞急性期の頭部MRI拡散強調像(別冊No.3)を別に示す。この患者の症状で考えられるのはどれか。
第54回午後第5問 図
  1. 1. 失行
  2. 2. 失語
  3. 3. 体幹失調
  4. 4. 右片麻痺
  5. 5. 左半身の感覚障害

正答:4番

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解説
■ 正答:4番 — 右片麻痺

頭部MRI拡散強調像では、画像の左側(=患者の右側:放線冠〜内包後脚相当部位)に高信号域(急性期梗塞巣)が認められる。脳の運動野・錐体路は対側支配であるため、左大脳半球の梗塞は右半身の運動麻痺をきたす。内包後脚の梗塞は対側上下肢の純粋運動麻痺を引き起こす代表的な部位であり、右片麻痺が最も考えられる症状である。


【各選択肢の解説】

1. 失行
❌ 誤り。失行は頭頂葉・前頭葉の病変で生じ、内包や放線冠の梗塞では通常みられない。
2. 失語
❌ 誤り。失語は左大脳半球の言語野(ブローカ野・ウェルニッケ野)の病変で生じる。本症例は右利きで、梗塞巣は左大脳半球であるが、内包後脚・放線冠レベルの深部白質であり言語野の皮質は含まれない。
3. 体幹失調
❌ 誤り。体幹失調は小脳・脊髄の病変で生じる。本画像は大脳半球の深部病変であり小脳は含まれない。
4. 右片麻痺
✅ 正しい。左大脳半球の内包後脚〜放線冠レベルの急性梗塞であり、錐体路の対側支配により右半身の運動麻痺が生じる。
5. 左半身の感覚障害
❌ 誤り。感覚障害は視床・頭頂葉の病変で生じることが多い。また左半身障害とするには右大脳半球の病変が必要であり、本画像とは逆側となる。

【試験対策ポイント】

MRI拡散強調像(DWI)では急性期梗塞が高輝度(白く)映る。画像の左が患者の右であることを必ず確認する。内包後脚梗塞→対側純粋運動麻痺視床梗塞→対側感覚障害+視床痛中大脳動脈領域梗塞→対側片麻痺+失語(優位半球)を整理しておくこと。

✍️ この解説の作成・点検

ST-Toolbox編集部(リハビリテーション領域の国家資格を持つ現役専門職が運営)が、作業療法士領域の有資格者の知見と標準的な教科書・ガイドラインに基づいて作成・点検しています。解説の下書きにはAIを活用し、人が確認・点検したうえで公開しています。

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