OTカコモン作業療法士国家試験 過去問・解説

第54回 作業療法士国家試験 午後 第6問

身体障害作業療法第54回午後

第54回 作業療法士国家試験 午後 第6問(身体障害作業療法)の正答は 2 です。断端長25%残存(短断端)で肘屈曲30°制限がある場合、前腕用スプリットソケットは短断端への適応があり、ソケット上縁が上腕部を把持することで懸垂と動作補助を行う。

問題
30歳の女性。断端長25%残存の左前腕切断。肘関節が屈曲30°に制限されている。屈曲運動を補い、腹部前面での両手動作を可能にするため能動義手を作製する。ソケットと肘継手の組合せで正しいのはどれか。
  1. 1. 差し込み式前腕ソケット ―――――― 倍動肘ヒンジ継手
  2. 2. 前腕用スプリットソケット ―――――― 倍動肘ヒンジ継手
  3. 3. ノースウエスタン式前腕ソケット ―― 能動単軸肘ヒンジ継手
  4. 4. ミュンスター式前腕ソケット ―――― 軟性たわみ式継手
  5. 5. ミュンスター式前腕ソケット ―――― 能動単軸肘ブロック継手

正答:2番

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解説
■ 正答:2番 — 前腕用スプリットソケット ―― 倍動肘ヒンジ継手

断端長25%残存(短断端)で肘屈曲30°制限がある場合、前腕用スプリットソケットは短断端への適応があり、ソケット上縁が上腕部を把持することで懸垂と動作補助を行う。倍動肘ヒンジ継手は肘関節の動きを機械的に増幅するため、屈曲制限を補い腹部前面での両手動作を可能にする。


【各選択肢の解説】

1. 差し込み式前腕ソケット ―― 倍動肘ヒンジ継手
❌ 誤り。差し込み式は断端が十分な長さ(50%以上が目安)のある場合に適応。25%の短断端には懸垂力が不足する。
2. 前腕用スプリットソケット ―― 倍動肘ヒンジ継手
✅ 正しい。スプリットソケットは短断端に対応し、倍動肘ヒンジ継手が屈曲制限を補完する組合せとして適切。
3. ノースウエスタン式前腕ソケット ―― 能動単軸肘ヒンジ継手
❌ 誤り。ノースウエスタン式は肘関節の可動性がある程度保たれている場合に用いるが、単軸肘ヒンジ継手は動きの増幅機能を持たないため屈曲制限の補完に不十分。
4. ミュンスター式前腕ソケット ―― 軟性たわみ式継手
❌ 誤り。ミュンスター式は断端長が中等度(50%前後)の場合に適合しやすく、軟性たわみ式継手は屈曲増幅機能を持たない。
5. ミュンスター式前腕ソケット ―― 能動単軸肘ブロック継手
❌ 誤り。能動単軸肘ブロック継手は肘を特定角度でロックする機構であり、屈曲運動を補う目的には合わない。

【試験対策ポイント】

前腕義手のソケット選択は断端長が鍵:差し込み式(長断端)、ノースウエスタン式・ミュンスター式(中断端)、スプリットソケット(短断端)と覚える。倍動肘ヒンジ継手は肘関節の屈曲を約2倍に増幅する機構で、肘屈曲制限がある症例の選択肢として頻出。「短断端+屈曲制限=スプリット+倍動肘ヒンジ」の組合せをセットで記憶する。

✍️ この解説の作成・点検

ST-Toolbox編集部(リハビリテーション領域の国家資格を持つ現役専門職が運営)が、作業療法士領域の有資格者の知見と標準的な教科書・ガイドラインに基づいて作成・点検しています。解説の下書きにはAIを活用し、人が確認・点検したうえで公開しています。

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