第54回 作業療法士国家試験 午後 第6問
身体障害作業療法第54回午後
第54回 作業療法士国家試験 午後 第6問(身体障害作業療法)の正答は 2 です。断端が短い(25%)うえに肘屈曲が30°までしかないので、自分の肘の屈曲だけでは手先を腹部前面まで運べない。
問題
30歳の女性。断端長25%残存の左前腕切断。肘関節が屈曲30°に制限されている。屈曲運動を補い、腹部前面での両手動作を可能にするため能動義手を作製する。ソケットと肘継手の組合せで正しいのはどれか。
- 1. 差し込み式前腕ソケット ―――――― 倍動肘ヒンジ継手
- 2. 前腕用スプリットソケット ―――――― 倍動肘ヒンジ継手 ✓
- 3. ノースウエスタン式前腕ソケット ―― 能動単軸肘ヒンジ継手
- 4. ミュンスター式前腕ソケット ―――― 軟性たわみ式継手
- 5. ミュンスター式前腕ソケット ―――― 能動単軸肘ブロック継手
正答:2番
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この問題の正答率(OTカコモン利用者の実データ)
初回正答率 27.3%参考値
11人の初回解答から算出(2026年10月21日時点)。母数が少ないため参考値です
同じ利用者の2回目以降の解答は除外しています(再挑戦を含めると正答率は実力より高く出るため)。国家試験の公式発表値ではなく、OTカコモンで実際に解かれた記録にもとづく数値です。
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解説
■ 正答:2番 — 前腕用スプリットソケット ―― 倍動肘ヒンジ継手
断端が短い(25%)うえに肘屈曲が30°までしかないので、自分の肘の屈曲だけでは手先を腹部前面まで運べない。倍動肘ヒンジ継手は断端の屈曲より大きく前腕部を屈曲させる(名前の「倍動」のとおり動きを増幅する)継手で、断端を入れるソケットと前腕部が別々に動くためスプリットソケットと組み合わせて使う。
【各選択肢の解説】
1. 差し込み式前腕ソケット ―――――― 倍動肘ヒンジ継手
❌ 誤り。差し込み式は断端を差し込んだソケットと前腕部が一体で動くため、倍動肘ヒンジ継手で断端と前腕部の動きに差をつける構造に合わない。正しくは、倍動肘ヒンジ継手は断端用ソケットと前腕部が分かれたスプリットソケットと組み合わせる。
❌ 誤り。差し込み式は断端を差し込んだソケットと前腕部が一体で動くため、倍動肘ヒンジ継手で断端と前腕部の動きに差をつける構造に合わない。正しくは、倍動肘ヒンジ継手は断端用ソケットと前腕部が分かれたスプリットソケットと組み合わせる。
2. 前腕用スプリットソケット ―――――― 倍動肘ヒンジ継手
✅ 正しい。断端を入れるソケットと前腕部を分け、倍動肘ヒンジ継手でつなぐことで、断端のわずかな屈曲から前腕部を大きく屈曲させられる。屈曲制限を補って手先を腹部前面に届かせる組合せである。
✅ 正しい。断端を入れるソケットと前腕部を分け、倍動肘ヒンジ継手でつなぐことで、断端のわずかな屈曲から前腕部を大きく屈曲させられる。屈曲制限を補って手先を腹部前面に届かせる組合せである。
3. ノースウエスタン式前腕ソケット ―― 能動単軸肘ヒンジ継手
❌ 誤り。単軸の肘ヒンジ継手は断端の動きをそのまま前腕部に伝えるだけで、屈曲の角度を増やさない。正しくは、屈曲30°の制限を補うには動きを増幅する倍動肘ヒンジ継手が要る。
❌ 誤り。単軸の肘ヒンジ継手は断端の動きをそのまま前腕部に伝えるだけで、屈曲の角度を増やさない。正しくは、屈曲30°の制限を補うには動きを増幅する倍動肘ヒンジ継手が要る。
4. ミュンスター式前腕ソケット ―――― 軟性たわみ式継手
❌ 誤り。ミュンスター式は上腕骨顆部と肘頭をつかんで懸垂する自己懸垂式のソケットで、肘の可動域をむしろ制限し、ヒンジ継手を必要としない。軟性たわみ式継手も屈曲を増幅しない。正しくは、屈曲制限を補う目的にはスプリットソケット+倍動肘ヒンジ継手を選ぶ。
❌ 誤り。ミュンスター式は上腕骨顆部と肘頭をつかんで懸垂する自己懸垂式のソケットで、肘の可動域をむしろ制限し、ヒンジ継手を必要としない。軟性たわみ式継手も屈曲を増幅しない。正しくは、屈曲制限を補う目的にはスプリットソケット+倍動肘ヒンジ継手を選ぶ。
5. ミュンスター式前腕ソケット ―――― 能動単軸肘ブロック継手
❌ 誤り。肘ブロック継手は上腕切断の義手で、失われた肘関節の代わりに屈曲とロックを行う継手である(肘離断は断端が長く、ブロック継手を入れると上腕部が長くなるため、外側に付ける肘ヒンジ継手を使う)。正しくは、肘関節が残る前腕切断ではヒンジ継手を使い、この症例では倍動肘ヒンジ継手を選ぶ。
❌ 誤り。肘ブロック継手は上腕切断の義手で、失われた肘関節の代わりに屈曲とロックを行う継手である(肘離断は断端が長く、ブロック継手を入れると上腕部が長くなるため、外側に付ける肘ヒンジ継手を使う)。正しくは、肘関節が残る前腕切断ではヒンジ継手を使い、この症例では倍動肘ヒンジ継手を選ぶ。
【試験対策ポイント】
| 肘継手 | 使う切断 | 働き |
|---|---|---|
| たわみ式肘ヒンジ継手 | 前腕切断(長断端) | 前腕の回旋を一部伝える |
| 単軸肘ヒンジ継手 | 前腕切断(短断端など) | 安定性を補う。動きは増やさない |
| 倍動肘ヒンジ継手 | 前腕切断の極短断端・屈曲制限 | 屈曲を増幅。スプリットソケットと組む |
| 肘ブロック継手 | 上腕切断 | 肘の代わりに屈曲・ロック |
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